【AL-1】(えーえるわん)

AirBorne Laser(エアボーンレーザー) AL-1(ABL)

アメリカ空軍弾道ミサイル迎撃用に開発した迎撃機。
ボーイング社製の超大型貨物機B747-400Fをベースに、機首部に化学レーザー発振器を装備している。
事前にスクランブル待機し、上昇段階の弾道ミサイルレーザー砲で狙撃をする運用が想定される。

2006年に就役が開始される予定だったものの、開発計画の進捗が思わしくなかったため延期された。
試験結果を参考にした再設計が始まっており、この型式が実戦配備される事はないものと思われる。

その後、2010年に迎撃実験に成功したと国防総省から発表されたが、翌2011年12月に機体はモスボールされることになった。

超大型貨物機をベースとして開発されているのは設計上の要求による。
搭載する攻撃型化学レーザー砲が、1基で超大型貨物機貨物室全てを占有するほど巨大なためである。
それほどの巨大さにも関わらず、発射するレーザー破壊力は一般的な対空機関砲にすら劣る。
とはいえ、レーザーゆえ有効射程と命中精度は圧倒的であり*1、飛翔体を撃墜するには十分である。*2

関連:ミサイル防衛


*1 的確な位置に狙撃できる命中精度と装甲貫通力さえあれば一定以上の破壊力は必要ないのである……理論上は。
*2 「ちょっとした損傷」を与えるだけで制御の自由が奪われて墜落に至るようなバイタルパートが飛翔体には多数ある。

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