【零戦】(れいせん)

旧日本海軍の主力戦闘機で、正式名称は零式艦上戦闘機。 ゼロ戦?とも呼ばれる。

速度機動力航続距離を重視し、特に機体を軽量化することでそれらの要求を満たして開発された。
限られた要素の中で機動力と航続力を最優先としたため、同時期のアメリカ軍機に比べ防弾、機体強度などが見劣りするが、機動性、航続力は群を抜いていた。

1940年の日華事変?では、操縦士?の技量も伴って100機以上撃墜し損害はなしという一方的な勝利を収め、太平洋戦争初期の真珠湾攻撃、フィリピン空襲、インド洋作戦などで無敵の活躍をした。
しかし、この高性能が災いしアメリカ軍が次第に差を縮めてくるなかで日本はこれを越える戦闘機の開発が思うように進まなかった。
なんとか順次改修を施して凌いでいたが、アメリカ軍は高速・重武装化した新型を次々投入し、これによって一撃離脱を行うという零戦の弱点を突く戦法を用いるなどして、徐々に苦戦を強いられるようになった。
大戦後期には既に旧式化は否めなかったが、後継である烈風の開発が思うように進まず、結局終戦まで使い続けられ日本機としては最大の約1万機が生産された。
なお、烈風の開発に目処が立ったのは戦争終盤の昭和19年10月で、終戦までに8機が生産されただけであった。

性能(五二型)

最大速度:565km/h(6000m)
重量  :1800kg(最大2700kg)
エンジン:?二一型、空冷星形14気筒(1100馬力)
武装  :20mmx2(主翼内)、7.7mmx2(胴体)

主な形式

A6M1:十二試艦上戦闘機

試作機(3機、1〜2号機は瑞星?エンジン、3号機は?一二型)


A6M2a:零戦一一型(64機)

暫定的とも言える初期生産型。
そのため艦上機としての儀装を持たない。


A6M2b:零戦二一型(740機)

一一型に艦上機としての正規の儀装を施したもの。


A6M3:零戦三二型

エンジンを?二一型に換装し、翼端折畳機構廃止して主翼を短縮、角型に成型。
九九式一号二型20mm機銃を九九式一号三型に換装(装弾数60→100)
最大速度は増加したが、航続力、水平飛行時の安定性は低下。


A6M3:零戦二二型(560機)

翼端折り畳み機構を復活させ機内燃料タンクを追加。


A6M3a:零戦三二型甲、及び二二型甲

二二型、及び三二型の20mm機銃を長砲身型の九九式二号三型に換装したもの。


A6M5:零戦五二型(747機)

再び翼端折り畳み廃止し、丸型に成型。
エンジン排気でのロケット効果を狙い推力排気管化。
?搭載型では最大の560km/hを発揮。


A6M5a:零戦五二型甲(391機)

20mm機銃をベルト給弾式の九九式二号四型に換装(装弾数100→125)
また主翼外板を厚くする等、構造を強化し急降下最大制限速度増加(741km/h)


A6M5b:零戦五二型乙

右胴体機銃を7.7mmから13.2mmに変更。
胴体外板を厚くし、前面風防に防弾ガラスを装備。(470機)


A6M5c:零戦五二型丙(93機)

左胴体7.7mm機銃を廃止し主翼に13.2mmx2を追加。
操縦席後方に55mm防弾ガラス、8mm装甲板追加。主翼下にロケット弾、小型爆弾架装備。
重量増により運動性は大幅に低下。


A6M6c:零戦五三型丙

エンジンを水/メタノール噴射方式の?三一型に換装
主翼内燃料タンクをセルフ・シーリング式に。
新型エンジンの不調により試作1機のみ。


A6M7:零戦六二型

五二型丙の胴体に爆弾架を装備した戦闘爆撃機型。


A6M8c:零戦五四型丙

?をより大馬力の金星?六二型に換装。
584km/hを発揮するも、時既に遅く敗戦。試作2機のみ。


A6M8c:零戦六四型

五四型丙の量産型名称。生産中に敗戦となる。



戦艦大和と並んで有名な旧軍兵器である。
http://sukhoi.s7.xrea.com/pukiwiki/attach/a6m003.jpg


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