【砲艦外交】(ほうかんがいこう)

ある国が、他国との外交交渉にあたって交渉を自国有利に進めるため、(自国の軍事力を恃んで)「回答次第では軍事的手段に訴える準備がある」と予め伝えてから交渉の場に臨むこと。
転じて、そうした手段に訴えることが多い国家の外交方針全体を俯瞰してこう呼ぶこともある。

艦載砲を搭載した戦闘艦艇戦列艦戦艦巡洋艦など、外洋航行能力と一定以上の砲撃力を兼ね備えた艦が使われることが多かった)を相手国の領海ギリギリに接近させ、「いつでも攻撃できる」態勢を取るさまをわざと目撃させるパターンが最も有名なため、こう呼ばれる。

普通は、軍事的に優勢な側が交渉を成立させるための手段として用いる場合に使われる言葉であり、それがもとで実際の戦争にまで発展した場合や、仕掛けた側の方が軍事的に明らかに劣勢である場合は使われない。


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