【爆雷】(ばくらい)

  1. 雷鳴を響かせて爆発する兵器、つまり爆弾の総称。
    現代では単純に「爆弾」と呼ぶ事の方が多く、後述する水中爆雷の略語として使われる事が多い。
    これを用いて攻撃する事を特に雷撃と言う。

  2. 爆雷の中でも特に水中で起爆するもの。水中爆雷、水雷とも。
    魚型水雷(魚雷)や機械水雷(機雷)を含む事もあるが、主に駆逐艦対潜機対潜ヘリコプターが装備する対潜水艦用の水中爆雷を指す。

    最初期のものはドラム缶のような独特の形状で知られ、爆薬を詰めた弾体をレールに載せて海中に投下していた。
    設定された水深に達すると自動的に爆発し、水圧の変化によって潜水艦の外壁を圧壊させるものである。
    この方式は命中精度が比較的高く、現代でも航空機ヘリコプターに搭載する場合はこの方式が用いられる。

    翻って現代の艦艇では、接触によって起爆する*1小型爆雷を大量に投下するタイプが一般的であり、また投射そのものも単なるレールから専用の迫撃砲(爆雷投射砲、対潜臼砲、対潜迫撃砲などと呼ばれる)に置換されている。
    また、命中精度の低さを補うために核弾頭を使用する核爆雷もかつては存在していた。

    ほぼ垂直に沈んでいく軌道を描く関係上、有効射程圏は敵潜水艦魚雷より短い。
    艦艇から投下するのは敵艦に消耗戦を強いるための迎撃でしかなく、積極的に潜水艦の捜索・撃沈を試みる場合には、魚雷攻撃の心配が不要な対潜機対潜ヘリコプターを用いるのが一般的。

*1 水深に反応する場合は命中に関係なく爆音が発生してソナーを阻害する、搭載艦が撃沈されると暴発するなど欠点が多い

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