【電磁波】(でんじは)

電気と磁気の両方の特徴を持った、空間を伝わる波のエネルギーの事。
周波数により速度は変わるが、基本的には光の速さ(約30万km/s)で空間を伝わる。

周波数の高いものから
γ線 > X線 > 紫外線 > 可視光線 > 赤外線 > 電波*1
となる。
また電波の中では、波長の短い順に
EHF(ミリメートル波) < SHF(センチメートル波) < UHF(極超短波) < VHF(メートル波/超短波) < HF(短波) < MF(中波) < LF(長波/キロメートル波) < VLF(超長波) < ELF(極超長波)
となる。EHF〜UHFは「マイクロ波」と呼ばれることもある。

略語は(E:Extra S:Super U:Ultra V:Very H:High M:Middle L:Low F:Frequency)

一般に電磁波は周波数が高い(波長が短い)ほど直進性が強く、解像度が高い(=情報伝送量が大きい)。
また、周波数が低い(波長が長い)ほど回折しやすく、空気中の水分で吸収されにくくなる。そのため長距離に届き、悪天候でも山向こうまで届かせることが出来る。

そのため、以下のように用途に合わせて電波の種類が決定される。

用途電波の種類特徴など
潜水艦と陸上との通信超長波(VLF、ELF)海水面を貫通して伝達でき、極めて長距離まで届くが、
単位時間当たりの情報伝送量は小さい。
テレビ・ラジオ放送
あるいは一般的な無線通信
中波・短波・VHFまたはUHFある程度の情報伝送量と伝送距離を
両立して確保できるため、選択されることが多い。
(山を越えビルを迂回する)
レーダーセンチメートル波(SHF)解像度が必要とされるため*2


関連:レーダー レーザー


*1 日本の電波法では、300万MHz(3THz)までの周波数を持つ電磁波を「電波」と規定している。
*2 特に至近距離で目標を識別し、一部分だけを照らす用途にはミリ波(EHF)が用いられることもある。

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