【敵防空網制圧】(てきぼうくうもうせいあつ)

Suppression of Enemy Air Defence(SEAD).

攻勢対航空作戦の一種で、味方の航空作戦に先立ち、その障害となる敵防空網のうち、レーダーや通信施設等を攻撃し、一時的に機能不全に陥らせる作戦
具体的には、対レーダーミサイル爆弾によって敵のレーダーサイトや航空管制施設等を破壊することで達成され、必要に応じて後続の攻撃部隊の追撃による完全な無力化を図る。
対レーダーミサイルを使用するものをワイルドウィーゼル、無誘導兵器を用いるものをアイアンハンドと呼び、後者はワイルドウィーゼルの登場とともに姿を消した。

この任務は、敵のSAMAAAによる攻撃にさらされる危険性が高く、ベトナム戦争当時はアイアンハンドワイルドウィーゼルに志願する事は自殺するのと同義であるとも言われた。
F-4GF-16CJトーネードECRMiG-25BMなどの専用機によって担当されることが多い。

広義には物理的破壊「ハードキル」だけでなく、ECMなどによって敵のレーダーを無力化する「ソフトキル」も含まれる。

現在では、精密誘導兵器等を使用してSAMそのものを破壊してしまう敵防空網破壊も行われつつある。


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