【鳥人間コンテスト】(とりにんげんこんてすと)


毎年7月、滋賀県彦根市の琵琶湖畔で開催されている、人力飛行機の滞空距離を競う競技会。
正式には「鳥人間コンテスト選手権大会」と呼ばれている。
2006年で30回を数え、いまではわが国に数少ない航空競技会の一つとして定着している。
主催者は大阪のテレビ局・よみうりテレビで、競技会の模様は毎年、同局が加盟しているNTV(日本テレビ放送網)系列の局でスペシャル番組として放映される。

元々は1970年代後半、同局が制作・放映していたスポーツアトラクションバラエティ番組「びっくり日本新記録」の中で
「高いところからハンググライダーで飛び立ってどれだけの距離を飛べるか?」
という競技の企画が持ちあがり、1977年夏に番組の企画として滋賀県近江八幡市の水泳場で開催されたのを始めとする*1

最初期に参加していた機体は、グライダーを改良したものがメインだったが、やがてパイロットが自転車のペダルをこぎ、チェーンで繋がったプロペラを回して飛ぶ「人力プロペラ機」が登場。以後、飛行距離はどんどん伸びていくことになる。

2006年大会の競技種目は「滑空機」と「人力プロペラ機」とに分かれ、更に滑空機部門は機体に制限値がある「フォーミュラクラス」と制限のない「オープンクラス」、人力プロペラ機は飛行距離を競う「ディスタンス部門」、一定距離の飛行時間を競う「タイムトライアル部門」とに分かれていた。
(以前は、飛距離は不問で面白い飛び方を競う「コミックエントリー部門」や女性パイロットだけの種目、飛距離だけではなく、機体のデザインやコンセプトも含めた総合力を競う「チャレンジ部門」、人力ヘリコプター部門もあった)

競技の基本ルールは、湖畔の水泳場に設置されたプラットフォームから飛び立ち、湖に着水するまでの飛行距離を争う。
滑空機部門の場合、機体の飛行距離は最長でも数百m程度だが、人力プロペラ機部門では(条件次第で)30km以上も飛べる機体が登場することが稀にあるため、現在ではスタート地点から18kmで折り返すようにルールが定められている*2


鳥人間コンテスト選手権大会公式webサイト
http://www.ytv.co.jp/birdman/index.html


*1 1980年から現在の彦根市へ会場が移っている
*2 2003年の大会で、現在の会場で可能な最長飛行距離である34kmという記録が出たことを受けて翌年から改正されたもの

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