【戦列艦】(せんれつかん)

Ship-of-the-line.
帆船時代における戦艦。15世紀におけるガレオン?船から発展した。文字通り単縦陣?を組んで、敵艦隊と大砲で撃ち合う事を主任務とする。
主に60門以上の砲を持つものをこう呼ぶ。大量の大砲を積むために2層甲板以上の構造を持ち、3本マストを持つことが殆ど。特に90〜100門以上の砲を持つ戦列艦をイギリスで言うところの一級戦列艦と呼ぶ。40〜60門程度の艦はあまり使われないが、戦列艦として使われたことがある。

乗員は600〜800人程度。大型の砲を多数積み、装甲も堅いため、フリゲート以下のあらゆる艦と対等以上に撃ち合える。当時の海戦は、艦隊を構成するのは戦列艦のみであるが、その中でも特に大きい艦が旗艦となる。
また、撃沈よりも拿捕を重視する時代背景上、海兵を多く(100〜200人程度)積んでいるため、斬り込みも行う。

機動力は劣悪であるために、小回りの効くフリゲート相手に苦戦することもあったらしい。また、大型艦の方が強力なのは確かだが、60〜80門程度の戦列艦が、安く数が揃えられるために、最も使いやすかったようだ。

現存している艦に、ポーツマスに展示されているビクトリー号(H.M.S.VICTORY)がある。トラファルガー海戦において、ネルソン提督の乗艦となったことで有名な一級戦列艦である。


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