【戦略爆撃】(せんりゃくばくげき)

戦略爆撃機などの大型の爆撃機攻撃機を用い、敵国の工場、補給路、都市機能などを破壊することで、工業力低下や厭戦気分の高まりを狙った爆撃。
正面戦力を攻撃するわけではないので、すぐには効果が現れないが、成功すればその国の国力は一気に落ち、戦争を継続する能力が失われる。それは太平洋戦争において日本が身をもって証明したことでもある。
ただし、戦略爆撃が成立するほど圧倒的な航空優勢を維持し続け、かつその効果が現れるまで敵の逆襲を防いで戦線を維持できるなら、その時点ですでに戦略レベルでの戦争は決着している。
よって、戦略爆撃は決して戦争の勝利に寄与しない。意味があるとすれば敗者への見せしめ、戦後処理を有利にする恫喝であって、おおむね単なる蛮行だと考えて差し支えないだろう。

現在では、民間人を多数巻き込むことから「無差別性が多々有り、非人道的である」と非難の対象となっており、またそもそも上記の理由から実施する意味がないのでほとんど行われていない。

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