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【重巡洋艦】 †
Heavy Cruiser
かつて定義されていた軍用艦艇の国際定義。
1930年にロンドン海軍軍縮条約で定義され、条約による保有制限対象となった。
以下の巡洋艦をカテゴリーA、15.5cm以下の巡洋艦をカテゴリーBとして、保有制限を設けたのである。そして、前者を重巡洋艦、後者を
軽巡洋艦と通称された。あくまで軽巡洋艦の派生艦である。
条約で定められた定義は「6.1インチを超え8インチ以下の口径の艦載砲を搭載する10,000トン以下の艦」。
なお、この定義は順守されていない。
ロンドン海軍軍縮条約はいずれ失効する、という暗黙の了解があった。
また、条約での定義に従うと対応防御*1が成立しない脆弱な構造になってしまう、という物理的な問題もあった。
事実、妙高型や高雄型、イタリア海軍のザラ級は重防御としたため、10000tを超過した。
第二次世界大戦中以降も定義が曖昧になりつつも建造され続けた。特にアメリカ海軍のボルチモア級は装甲厚15.2cm、発射速度分当たり4
発、デ・モイン級に至っては、10発の全自動砲となり、排水量も満載で20000tを超す大艦となった。彼女達は砲戦では条約型重巡では対抗できぬ強力な艦である。
しかし、対艦ミサイルの実用化と共に、区分自体が自然消滅した。
