【施条砲】(しじょうほう)

砲身内部に螺旋状の溝(ライフリング)の刻まれた火砲。「ライフル砲」とも。

発射時に砲弾に回転を加える事により、ジャイロ効果によって弾道を安定させる。
これにより、ライフリングがない場合よりも長い有効射程を確保する事ができる。

小銃から艦載砲に至るまで、現代の銃砲類のほぼ全てがライフリングを採用している。
ただし例外的に、装弾筒付翼安定式徹甲弾成形炸薬弾散弾では砲弾の回転がかえって害になる。
このため、現代型主力戦車の主砲は装弾筒付翼安定式徹甲弾を想定した滑腔砲が主流である。

また、迫撃砲は弾道特性の関係でジャイロ効果の恩恵が薄いため、ライフリングを省略した滑腔砲である場合がある。
ただし迫撃砲でもライフリングを採用している場合もあり、この用途に滑腔砲と施条砲のどちらが適するのかは判然としない。

関連:滑腔砲 対戦車砲 戦車 成形炸薬弾 粘着榴弾 高速徹甲弾 装弾筒付徹甲弾 装弾筒付翼安定式徹甲弾

a10a003.jpg

A-10攻撃機に搭載されたGAU-8ガトリングガン


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS