【轟炸6】(ほんちゃーろく)

西安 轟炸6

中国人民解放軍の大型爆撃機
旧ソ連のツポレフTu-16「バジャー」爆撃機を西安飛機工業公司がライセンス生産したものである。
1962年から部隊配備が開始された。

機体構成はTu-16と同じだがエンジンは、RD-3M-500を国産化した渦噴8(WP-8)ターボジェットを装備している。

Tu-16と同様派生型も多く開発され、巡航ミサイルや対艦ミサイルの発射母機、機雷投下機などが生産されている。

スペックデータ

乗員5名
全長34.80m
全高9.85m
全幅34.4m
離陸重量75.8t
エンジン渦噴8(WP-8)ターボジェット×2基(推力93.17kN)
燃料搭載量34,360kg
飛行速度
(最大/巡航)
1,041km/h / 786km/h
実用上昇限度13,100m
戦闘行動半径3,500km以上
離着陸距離
離陸/着陸
2,200m/1,200m
ペイロード9t
固定武装NR-23 23mm連装機関砲×2基
兵装下記兵装を搭載可能
空対艦ミサイル鷹撃83K(YJ-83K/C-802AK)×4発(H-6G)
鷹撃6(YJ-6/C-601)?×2発(H-6D)
空対地/巡航ミサイル空地63(KD-63/鷹撃63)×2発(H-6H)
長剣10K(CJ-10K/東海10(DH-10))×4発/6発(H-6M/K)
爆弾自由落下型爆弾
雷霆2型(LT-2)レーザー誘導爆弾
雷石6(LS-6)滑空誘導爆弾
飛騰1型/3型(FT-1/3)誘導爆弾
機雷Mao-2(M-2)係維機雷
PMK-2 魚雷放出機雷
EM-52 上昇機雷


派生型

  • H-6A:
    中華人民共和国国内でライセンス生産した空軍向け量産型。
    エンジンはRD-3M-500をライセンス生産した渦噴8(WP-8)ターボジェットを搭載する。

  • H-6E:
    A型を改修した核攻撃専用型。
    胴体内爆弾倉に20Ktの核爆弾1発を搭載できる。

  • H-6B:
    偵察機型。

  • H-6C:
    電子戦装備などアビオニクスを強化した改良型。

  • H-6D:
    対艦ミサイルを運用可能にした海軍型。
    機首下面の大型レドーム内に245型捜索追跡レーダーを有し、自動操縦装置や自動ミサイル攻撃システムも備えている。
    機関砲は撤去されている。

  • H-6F:
    A型/C型の近代化改修型。
    ドップラー航法レーダーとGPSレーザー慣性航法装置を統合した航法システムを搭載した。

  • H-6H:
    巡航ミサイル搭載型。
    胴体後部の機関砲は撤去され、ミサイルと機体間のデータリンクに使用するレドームが装備されている。

  • H-6I:
    エンジンをイギリスのロールス・ロイス製スペイ512-5W×4に換装した機体。
    エンジン調達難から試作のみに留まる。

  • H-6U/DU(轟油6/HY-6):
    空中給油機型。
    DU型はH-6Dを改修した型で、U型は空軍、UD型は海軍航空隊に所属する。
    給油方式は両機ともプローブアンドドローグ方式で、37tの燃料を搭載し、そのうち18.5tを中国で開発されたRDC-1空中給油システムで給油する事ができる。

  • H-6G:
    2002年の珠海兵器ショーでその開発が明らかにされた海軍航空隊向け対艦攻撃型。
    D型の後継として開発され、主翼パイロンYJ-83K空対艦ミサイル4発を搭載する。
    少数機が海軍航空隊に配備されている。

  • H-6M:
    2002年の珠海兵器ショーでその開発が明らかにされた空軍向け巡航ミサイル搭載型。
    翼下に長剣10K(CJ-10K)巡航ミサイル4発の搭載が可能。
    現在少数機が空軍に配備されている。

  • H-6K:
    現在開発中の巡航ミサイル搭載型。
    翼下に東海10型(DH-10)巡航ミサイルを6発搭載可能。
    エンジンは従来の渦噴8(WP-8)からロシア製のD-30KP-2に換装され、航続距離も延伸された。
    機体構造やアビオニクスにも改良が施されている。

    • BC-1「戦神」:
      K型の輸出型。


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