【航空自衛隊】(こうくうじえいたい) †

Japan Air Self Defence Force (JASDF)

1954年以降の日本国が有する（事実上の）空軍（防空軍）。
現行の日本国憲法に立脚する法制度上の事情から、軍隊ではなく「防衛省の特別機関」として定義されている。
他国の空軍と同様、主な任務は敵性航空機および地上部隊・艦艇に対する迎撃、戦術偵察、空路での兵站輸送、航空救難等である。

日本国の地政学的な特徴から、防衛戦略は航空戦力に頼る部分が大きく、他国の空軍よりも相対的に大きな予算・人的資源を割り当てられている。
法制度上の制約による弱点もいくらか抱えているものの、その規模・装備・人員・練度*1は空軍として世界有数の水準に達する。

平成21年4月時点で、自衛官47,313人、事務官3,411人の計50,724人。

関連：自衛隊　陸上自衛隊　海上自衛隊

航空自衛隊ホームページ https://www.mod.go.jp/asdf/

↑

編制 †

航空自衛隊は航空幕僚監部の下、「航空総隊」「航空支援集団」「航空教育集団」「航空開発実験集団」及び「航空自衛隊補給本部」という5つのメジャーコマンド、及びその他の直轄組織から編制されている。
その概要を以下に示した。

↑

主な装備品 †

航空機・ヘリコプター
要撃戦闘機
（迎撃戦闘機）		F-35A/B「ライトニング�供�*10
F-15J/DJ「イーグル」
支援戦闘機
（攻撃機）		F-2A/B
輸送機・空中給油輸送機C-1（日本）
C-130H「ハーキュリーズ」
C-2（日本）
B-777-300ER（日本国政府専用機）*11
KC-767（空中給油機兼用）
KC-130H（空中給油機兼用）
KC-46A「ペガサス」（KC-767の改良型・2021年導入予定）
多用途支援機U-4
早期警戒機・AWACS?E-2C/D「ホークアイ」、E-767
無人機RQ-4B「グローバルホーク」
練習機T-7（初等練習機）
T-4（中等練習機）
T-400（多発機乗員訓練機）
電子戦訓練支援機・電子測定機YS-11EA/EB
EC-1
RC-2（C-2試作2号機を改造、YS-11EBの後継）
捜索救難機U-125A
飛行点検機U-125
U-680A（YS-11FCの後継及びU-125の損耗補完）
実験機X-2
C-1FTB（C-1試作1号機を改修）
捜索・救難ヘリコプターUH-60J「ブラックホーク」
輸送ヘリコプターCH-47J（LR）「チヌーク」


航空機搭載装備
空対空ミサイル90式空対空誘導弾（AAM-3）
99式空対空誘導弾/(B)（AAM-4/AAM-4B）
04式空対空誘導弾/(B)（AAM-5/AAM-5B）
AIM-7F/M「スパロー」
AIM-9L/M「サイドワインダー」
AIM-120B/C-5/C-7
対艦ミサイル80式空対艦誘導弾（ASM-1）
93式空対艦誘導弾/(B)（ASM-2/ASM-2B）
ASM-3/3(改)
Joint Strike Missile?
爆弾
・訓練用ディスペンサー
・投下装置		Mk.82 500ポンド無誘導爆弾
91式爆弾用誘導装置�儀�/�況拭�GCS-1）
GBU-38/B JDAM
GBU-31 2000ポンド誘導爆弾
GBU-54 LJDAM
GBU-39 SDB
GBU-12
CBLS-200 訓練用ディスペンサー
BDU-33 25ポンド訓練用爆弾
TER-9A/A改 トリプルエジェクターラック
曳航標的
・水上標的
・無人標的機		AGTS*12
RMK-19A/A47U-3
JAQ-1
J/AQM-1B
空対空用小型標的（J/AQM-2）
ECM
・チャフディスペンサーポッド		AN/ALQ-131/(V)
AN/ALE-41K・J/ALE-41
戦闘機搭載型電子防御装置
（F-15J/DJ用600gal増槽を改造した国産のECMポッド）
偵察ポッドLOLOP（長距離斜め写真偵察ポッド）
TAC（戦術偵察ポッド）
TACAR（パッシブ測定式戦術電子偵察ポッド）
観測・計測装置ACMI*13ポッド
ASQ-T34（米国からの貸与品）
DBSS（ディ・ブリーフィング補助装置）
600galドロップタンク型カメラポッド
ミサイル計測ポッド
機上集塵器（1型は退役済）
その他装備汎用カーゴポッド
J/AAQ-2 FLIR
AN/AAQ-33 ターゲッティングポッド
機動衛生ユニット
野火消火器材��/�況�
（CH-47J/J(LR)用消火バケツ、陸上自衛隊に配備されているものと同一）


地上警戒管制・防空装備
警戒管制システム自動警戒管制システム（JADGEシステム）
固定式警戒管制レーダーJ/FPS-2/2A 3次元対空警戒レーダー
J/FPS-3/改(UG) 3次元警戒管制レーダー
J/FPS-4 3次元レーダー
J/FPS-5/5B/5C 警戒管制レーダー（弾道ミサイル探知・追跡用）
AN/FPS-6・J/FPS-6K/6S 2次元遠距離探知用測高レーダー
J/FPS-7 3次元レーダー
AN/FPS-20・J/FPS-20K/20S 2次元中距離探知用測探レーダー
移動式警戒管制レーダーJ/TPS-102/-102(A) 移動式3次元レーダー装置
地上用通信装置・設備地上電波測定装置 J/FLR-2
地上電波測定装置 J/FLR-3
地上電波測定装置 J/FLR-4/-4A
多重通信装置 J/FRQ-8
移動用多重通信装置（O/H）J/TRQ-502
移動用多重通信装置（O/H）J/TRQ-504
移動用多重通信装置（O/H）J/TRQ-506
GCA*14装置 J/FPQ-4
ラプコン*15装置 J/FPQ-6/-7
移動式ラプコン装置 J/TPQ-701/-702
移動式管制塔 TSC-701
固定式タカン装置 J/GRN-502
固定式タカン装置 J/GRN-504/-504A
固定式タカン装置 J/GRN-501A(1)
移動式タカン装置 TRN-501/-502
気象用レーダー J/FPH-8
気象用レーダー J/FPH-9
移動式気象レーダー装置 J/TPH-701
移動式気象レーダー装置 J/TPH-702
高層気象観測装置 J/FMQ-10
多重通信装置（OH）J/FRQ-503
地上移動局衛星通信装置 J/VRC-601
衛星可搬局装置�儀�
移動用電話交換装置
モービル・コントロール・ユニット（移動式の管制装置）
機動バリヤ（P-�検�
AM-2型/FFM型復旧マット
地対空ミサイルパトリオット（PAC-2/PAC-3/PAC-3 MSE）
81式短距離地対空誘導弾(A)
基地防空用地対空誘導弾
携帯式地対空ミサイル91式携帯地対空誘導弾（SAM-2）
対空砲対空機関砲VADS-��/�飢�/-��/-�蕎蔑老�


後方支援装備
輸送車両業務車1号/2号/3号/4号
小型人員輸送車（民生品を流用）
サイト用人員輸送車（民生品を流用）
大型人員輸送車3号（民生品を流用）
3 1/2tトラック
1 1/2tトラック
1/2tトラック
小型作業車（民生品を流用）
業務トラック（民生品を流用）
2 1/2t 4×4カーゴトラック（旧型、いすゞTSD/HTS）
2 1/2t 4×4カーゴトラック（現行型、いすゞフォワード（高床式））
トラック8t（4×2）
射場多目的車（ウニモグ）
施設作業管理車
自活車
楽器運搬車
緊急車両救急車（航空自衛隊用）
高規格救急車（航空自衛隊用）
消防車（サイト用）
水槽付消防自動車
破壊機救難消防車A-MB-1/-2/-3
救難消防車��B型（オーストリア・ローゼンバウアー社製「パンター」6×6）
破壊機救難消防車A-MB-3（米オシュコシュ社製「ストライカー3000」）
救難消防車�況拭淵皀螢深卆�MAF-100C）
救難車（改）
救難車R-2
場外救難車�儀拭淵肇茱拭�メガクルーザー）
1,000G給水車
セミトレーラ大形給水車
トラクタ6t（6×4）給水車用
補給車500G燃料給油車
2,000G燃料給油車
20kl燃料給油車
セミトレーラー5,000G 燃料給油車
2,000リットル燃料タンク車
スモークオイル給油車
荷役車両牽引車（航空機用1t）
牽引車（航空機用2t/2.5t）
牽引車（航空機用3t/4t）
牽引車（航空機用5t）
牽引車（航空機用20t）
トーイングトラクター
カーゴローダー（C-130用）
ハイリフトローダー（B-777-300ER用）
ハイリフトローダー（KC用）
セミトレーラー10t/20t/25t
トレーラー1tカーゴ
トレーラー1/4tカーゴ
フォークリフト1t/5t
爆弾作業車
ミサイル運搬車
弾薬運搬車
ボンブ・リフト・トラック（BL-1・BL-4/4A/4M/4MA・MHU-83D/E）
作業車バリヤ作業車
施設車両トラック4×4ダンプ中型
油圧ショベル
油圧ショベル（小型）
モーターグレーダ
タイヤローラー
ブルドーザD7
土木用多目的車（ウニモグ）
クラッシュクレーン20t
クラッシュクレーン45t
アスファルトフィニッシャ
中型バキュームスイーパ
ショベルローダ
ショベルローダ（バックホー付小型）
除雪・雪上車両除雪ドーザ（装輪式）
モータグレーダ（除雪用）
大型融氷液散布車
除雪車（ロータリ式放雪形）
重除雪車
除雪車（サイト用）
残雪除去器材（プラウ付）
残雪除去器材（フロントブラシ式）
除雪トラック（6×6）改
残雪除去器材（けん引式）
防・除氷用器材
大型雪上輸送車（スウェーデン・ヘグランド社*16製Bv.206）
雪上車（大原鉄工所製SM31DN）
大型雪上車（大原鉄工所製SM50CR）
その他車両トラック2t半 4×2散水車
かく座機収容器材
炊事車
トレーラ1t炊事車（陸上自衛隊の野外炊具1号と同一）
高所作業車
有線整備車
小型移動整備車
大型移動整備車
ユーティリティ整備車
3t半水タンク車（陸上自衛隊のものと同一仕様）
トレーラー1t水タンク車（陸上自衛隊のものと同一仕様）
待機車1号/2号/3号
除染車
タラップ車
ハイリフトトラック
航空機用ホイール・ブレーキ交換車
山林多目的車（ウニモグ）
レッカ車（航空自衛隊用）（陸上自衛隊のものと同一仕様）
起動車（KM-3）
電源車（C-4/C-5/AE-1/AE-3）
移動電源車
モーボバイク
警備犬輸送車
地上警備・高射部隊自衛用装備
装甲兵員輸送車軽装甲機動車


↑

退役装備品 †

航空機・ヘリコプター
要撃戦闘機
（迎撃戦闘機）		F-104J/DJ「スターファイター」（栄光）
F-86F「セイバー」（旭光）
F-86D「セイバー」（月光）
F-4EJ/EJ改「ファントム�供�
支援戦闘機
（攻撃機）		F-1
輸送機C-46「コマンドー」（天馬）
YS-11C/PC
YS-11P
B-747-400（日本国政府専用機（初代））*17
偵察機RF-86F
RF-4E/EJ
練習機・航法訓練機KAL-2（1964年に陸上自衛隊に移管）
T-1A/B（初鷹）
T-2
T-3
T-6D/F/G「テキサン」（まつかぜ）
T-33A「シューティングスター」（若鷹）
T-34A「メンター」（はつかぜ）
バンパイアT.55（T-1の開発資料）
T-28B「トロージャン」（T-1の開発資料）
B-65（1980年に海上自衛隊より移管）
YS-11NT
電子戦訓練支援機・
電子測定機		EC-46D
捜索救難機MU-2S
飛行点検機MU-2J
YS-11FC
捜索・救難ヘリコプターS-62J（らいちょう）
H-21B（ほうおう）
H-19C（はつかり）
KV-107��-5/A-5（しらさぎ）
無人機UF-104JA（無人標的機）、無人機研究システム（TACOM）
航空機搭載装備
空対空ミサイル69式空対空誘導弾（AAM-1）
AAM-2（開発中止）
AIM-9B/E/P「サイドワインダー」
AIM-4D「ファルコン」
AIM-7E「スパロー」
爆弾類
訓練用ディスペンサー
投下装置		AN-M30 100ポンド無誘導爆弾
AN-M57 250ポンド無誘導爆弾
AN-M64 500ポンド無誘導爆弾
JM117 750ポンド無誘導爆弾
CBU-87/B クラスター爆弾
SUU-21/A 訓練用ディスペンサー
新型普通爆弾（XGCS-2）（開発中止）
ロケット弾ハイドラ70 2.75インチ（70mm）ロケット弾
ASR 5インチ（127mm）空対地ロケット弾
Mk.4 FEAR「マイティマウス」2.75インチ（70mm）空対地ロケット弾
2.25インチ（57mm）SCAR 訓練用ロケット弾
ロケット弾ポッドLAU-3・J/LAU-3/A
RL-4
RL-7
ガンポッド7.62mmツイン・ガン・ポッド（T-4用。試作のみ）
曳航標的バンナーターゲット（F-86F、T-33A、T-4に搭載可能）
DF-4MFC（F-86F、T-33Aに搭載可能）
DF-6MFC（F-104DJに搭載可能）
A/A37U-15（F-4EJ、F-104J/DJ、F-1、T-2（後期型）に搭載可能）
無人標的機KMQ-5（T-33Aに搭載可能。採用されず）
ECMポッドAN/ALQ-72（T-33Aに搭載可能）
AN/ALQ-119（F-15J導入時に2セットのみ導入）
J/ALQ-2（T-33Aに搭載可能）
J/ALQ-4（F-104の主翼端増槽を改造した物）
J/ALQ-6（F-4EJ、F-1に搭載可能）
チャフディスペンサーポッドJ/ALE-2（T-33Aに搭載可能）
警戒管制システム自動警戒管制組織（BADGE）
固定式3次元レーダーJ/FPS-1?
移動式3次元レーダーJ/TPS-100 プレーナアレイ式移動式3次元レーダー装置
J/TPS-101 移動式3次元レーダー装置
固定式2次元レーダーAN/FPS-3A 遠距離探知用測探レーダー
AN/FPS-8 捜索レーダー
AN/FPS-1D 近距離探知用測探レーダー
AN/FPS-93A 中距離探知用測探レーダー
AN/TPS-10D 近距離探知用測高レーダー
AN/FPS-89 遠距離探知用測高レーダー
地上用通信装置・設備移動用有線通信装置 J/TCO1
移動用多重通信装置（O/H）J/TRO-1
気象用レーダー J/FPH-1/2/3/4/5/6/7
多重通信装置 J/FRQ-3
J/FLQ-1 地上用妨害シミュレータ（採用されず）
J/FLQ-2 パッシブ・トラッカー（採用されず）
地対空ミサイルMIM-3
MIM-14
地対空誘導弾ナイキJ
FIM-92
対空機関砲ラインメタル Rh202（千歳基地で試験運用）
M55 4連装銃架


*1 実戦経験はないものの、中国やロシアと言った軍事大国に挟まれる形で常日頃から鍛えられている上、世界で最も実戦経験を積んだアメリカ空軍と頻繁に合同訓練をする機会があることに起因する。
*2 2017年7月1日を以て航空混成団より改編。
*3 以前は航空支援集団の隷下にあった。
*4 2020年3月「警戒航空隊」より改称。
*5 奈良県・奈良基地所在。奈良県下唯一（地方協力本部を除く）の自衛隊施設でもある。
*6 2021年度末に診療所へ格下げの予定。
*7 2021年度末に開設予定。
*8 2021年度末に診療所へ格下げの予定。
*9 2021年度末に陸上自衛隊に移管の予定。
*10 ロッキード・マーティン社における正式な型番は「F-35AX」。
*11 乗員の教導・整備・グランドハンドリングの一部は全日本空輸に委託。
*12 Aerial Gunnery Target System.
*13 Air Combat Maneuver Instrument.
*14 Ground Controlled Approachの略で、着陸誘導管制業務を行う。
*15 Radar Approach Control Systemの略で、ターミナル・レーダー管制業務を行う。
*16 現BAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツ傘下。
*17 乗員の教導・整備・グランドハンドリングの一部は日本航空・日本貨物航空に委託されていた。

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS