【嫌がらせ爆撃】(いやがらせばくげき)

Harassment Bombing.
(人員・装備・施設の物理的な破壊よりも)将兵のストレスや士気に対して打撃を与えるために行う爆撃
特に第二次世界大戦時のソ連軍と、朝鮮戦争時の北朝鮮軍によって実施された、将兵の睡眠を阻害するための夜間爆撃が有名である。
どちらも複葉機のPo-2が投入され、ドイツ軍からは「ミシン」「夜の魔女」、国連軍からは「寝小便確認のチャーリー」と呼ばれ嫌われていた。

Po-2は最高速度約150km/hと低速(第二次世界大戦世代の戦闘機の着陸速度とほぼ等しい)で、夜間であった事も併せて迎撃は非常に困難であった。
まして朝鮮戦争におけるジェット戦闘機では(夜間戦闘能力がなかったため)迎撃は危険すぎる、としてPo-2は専ら無視された。

稀に大戦果を挙げる事も有り、ある北朝鮮軍のPo-2が投下した1発の小型爆弾は、9機のF-86を破壊した。*1

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*1 うち1機は修復不可能、4機は重度の損傷、4機は軽度の損傷。

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