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【間接砲撃】 †
目標を狙撃できない場合に、目標が存在する位置を予想して撃つ事。
命中精度の低下は著しく、単独行動する車輌や散兵戦を展開する歩兵などといった半数必中界よりも小さなもの、または短時間でキルゾーンから離脱できる機動力を持つものを攻撃する用途には適さない。
しかし有効射程を大幅に広げる事ができ、弾道の関係で障害システムや地形的な障害を容易に「突破」して攻撃できるため、弓矢や投石機の時代から攻城戦・籠城戦で多用されてきた。
複雑な弾道計算や大型兵器の運用など、狙撃とは別の方向性での高度な訓練が要求されるため、多くは「砲兵」など専門の兵科を設けて運用される。
また、誤射の危険が極めて大きいため歩兵が単独で実施する事は許可されない*1。
曲射砲、多連装ロケットシステム、爆雷など、そもそも狙撃を想定していない間接砲撃専用の兵器も多い。
近代以降の戦争においては兵士の死因の第1位であり、間接砲撃のキルゾーンに敵兵を引きずり込むのは、陸戦における戦術の基本中の基本である。
これに対する対抗戦術としては騎兵、戦車、爆撃機など機動力の高い兵科による先制攻撃が有効であり、特に現代では攻勢対航空作戦を経た上での空爆が有効な対抗策として知られている。
現代の戦争で航空優勢が重視される所以の一つである。
関連:同時弾着射撃