【フリゲート】 †
Frigate.
軍艦の種別のひとつ。
時代によって以下のような定義がある。
帆船時代 †
帆船時代のフリゲートは「一層甲板・3本マスト、20〜40門程度の砲を装備した快速軍用帆船」の意味であった。
(英国では5・6等艦にあたる艦)
単独で戦列艦と直接撃ち合える能力はなく、大規模戦闘にはほとんど参加しなかった。
基本的に単艦もしくは小規模艦隊で運用し、船団護衛・商船襲撃・辺境警備などに運用された。
大衆の目に触れる機会も多く、同時代を代表する軍艦と言える。
1853年のクリミア戦争の中で起きたシノープの海戦で木造艦船の防御力の問題が指摘され、鋼板技術の発達とスクリューの実用化により、鋼板による装甲を持った装甲フリゲートは戦列艦に代わる主力艦となり、後に装甲巡洋艦と戦艦へと発達してゆく事となる。
現代のフリゲート †
現代の「フリゲート」は基本的に排水量3000t〜4000t以下の小型戦闘艦艇を指す。
だが、駆逐艦とフリゲートの境界は非常にあいまいである。
例えば、現代イギリス海軍は排水量を考えず、任務の性質でフリゲートと駆逐艦を分類している。
即ち、潜水艦対策を行う艦を"frigate"、航空機を駆逐する艦を"destroyer"と称する。
関連:護衛駆逐艦