【フォッカーF27】 †
Fokker F27 Friendship.
オランダの航空機メーカー「フォッカー社」が1950年代に開発・生産した小型の双発ターボプロップ旅客機。
オランダの他、アメリカのフェアチャイルド・ヒラー社でも「FH227」としてライセンス生産された。
本機は、当時老朽化・陳腐化が進んでいたダグラスDC-3(C-47)の代替となる市場を目指して開発された。
客室からの視界の良さをアピールするため主翼を高翼配置にしているのが特徴であった。
「ダート」ターボプロップを搭載し、28席の与圧客室を持った原型機は1955年11月に初飛行。
その後、改良を加えて座席数を44席に増やした量産型が1958年にエア・リンガスに就航した。
また、1956年にはアメリカのフェアチャイルド・ヒラー社と契約し、1958年からライセンス生産も始められた(「FH227」として206機生産)。
最終的に、蘭・米合わせて786機が生産された。
ライバル機としてYS-11やホーカー・シドレーHS748、アントノフAn-24などがあったが、後継機のフォッカー50を含めると最も長く生産されていた。
日本では全日本空輸が1961年から25機*1を採用し、国内ローカル線に投入した他、鹿児島〜那覇の国際線*2にも就航させていた。
全機の総飛行距離は延べ1億5000万kmにも達し、ピーク時は全日空の総旅客の半数が本機に搭乗していたという。
また、大韓民国のフラッグキャリア・大韓航空も日本への乗り入れ路線に使用していた。