【ビジネスクラス】(びじねすくらす)

Business Class.

旅客機の客席グレードのひとつで、エコノミークラスの上位、ファーストクラスの下位に属するもの。
航空券や時刻表では「C」という略符号*1で表される。

その名前の通り、主に出張で利用する社用客(主として管理職クラスの幹部社員)が多いが、近年はパックツアーに、通常の旅行料金に追加料金を払うことでこのクラスを利用できる商品が作られたため、そちらでの利用もある。
また、マイレージサービスで蓄積したポイント(マイル)により、エコノミークラスからアップグレードを受けて利用したり、エコノミークラスの「オーバーブッキング(予約の受付過剰による座席不足)」発生時にそこから案内されて利用する顧客もいる*2

前述の通り、主な顧客層の構成から団体割引運賃での利用がほとんどなく、正規運賃で利用されることが多いため、航空会社としては大きく収益が見込めるクラスとなっている。
このため、各社とも3〜5年に一度は座席やサービスメニューの見直しを行っているが、その結果「ファーストクラスとのサービス格差が見出しにくい」としてファーストクラスの設定を止める会社や、エコノミークラスとの格差が広がりすぎたためにその間を埋める上級中間クラスを設定する会社も出てきている。

主なサービス内容

  • 広幅(JR特急列車のグリーン車よりも広い)で、かつ大きくリクライニングする座席(130度〜180度)
  • 市内〜空港での専用送迎ハイヤー利用
  • 専用チェックインカウンター、セキュリティゲートの利用
  • 出発地・経由地空港での専用ラウンジ利用権
  • 搭乗時の優先扱い
  • 搭乗時のウエルカム・ドリンク提供
  • 機内食のグレードアップ
    メニューの選択数が多くなり*3、また、発着国の食文化が反映される*4ことも多い。
  • 軽食・ケーキ・アイスクリームなどの無料提供(航空会社・路線による)
  • バーコーナー提供(長距離路線の場合)
  • マイレージサービスの割増マイル加算
  • 機内に持ち込める手荷物の重量制限緩和・到着地での優先受取・自宅〜空港間の無料配送
  • スリッパ・アイマスク・化粧道具などの専用アメニティセット提供

*1 この略符号の由来は、パンアメリカン航空が世界で最初にこのグレードの座席を導入した際に「クリッパークラス」と呼んでいたことに由来する。
*2 航空券は基本的に、キャンセルの発生を見越して提供可能な座席数より多く予約を受け付けるため、予約状況によっては座席不足が起きてこのような事態が発生することがある。なお、この場合は利用可能なサービスがエコノミークラスと同等になることが多い。
*3 事前申し込みにより、宗教食やベジタリアン、低カロリー、アレルギー対応などのスペシャルミールを提供してもらうこともできる。
*4 日本発着便では外国の航空会社でも和食が選べたり、韓国発着便ではコチュジャンが出たりすることもある。

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