【パンツァーファウスト】(ぱんつぁーふぁうすと)

Panzerfaust
ドイツの個人携帯対戦車兵器。
「戦車への鉄拳」という意。

第二次世界大戦において、ドイツ軍?は歩兵の携帯用対戦車兵器として対戦車ライフル?収束手榴弾?対戦車榴弾を用いてきたが、ソ連軍もより重装甲のT-34?KV-1?といった戦車を投入してきたためこれらの威力不足が懸念され始めた。
そこで、1942年にこれらに取って代わる携帯型対戦車兵器の開発が命じられ、ラングウェイラー博士が研究を進めていた成形炸薬弾の発展型として、パンツァーファウストが開発された。
これは、ノイマン効果を応用した対戦車擲弾を発射する無反動砲で、ロケットランチャーであるバズーカとは構造や発射原理が違う。

最初に開発された「パンツァーファウスト30」は、射程30mで貫通力は140mm(30度傾斜の装甲)と、連合軍?のほとんどの戦車の装甲を正面から貫徹することが出来た。これは後に弾頭を大型化し、貫通力を200mmに増大させた。
しかし、射程の短さと不十分な安全装置が問題となり、後に「パンツァーファウスト60」「パンツァーファウスト100」
「パンツァーファウスト150」(後ろの数字は射程距離m)と、射程の延長型が開発された。
「パンツァーファウスト60」と「パンツァーファウスト100」は、合計130万発が製造され、基本的に使い捨てだが、発射後のパイプ部分は回収すれば工場で再装填可能であった。また、量産に至らなかった「パンツァーファウスト200」は現場で何度も装填して使える新型で、後にソ連で発展型・RPG-2が作られることとなる。

関連:パンツァーシュレック フリーガーファウスト? パンツァーファウスト3

スペックデータ

  • パンツァーファウスト30「クライン」(ファウストパトローネ1)
    重量:3.2kg
    射程:30m
    装甲貫徹力:140mm

  • パンツァーファウスト30(ファウストパトローネ2)
    重量:5.1kg
    射程:30m
    装甲貫徹力:200mm

  • パンツァーファウスト60
    重量:6.1kg
    射程:60m
    装甲貫徹力:200mm

  • パンツァーファウスト100
    重量:6.8kg
    射程:100m
    装甲貫徹力:200mm

  • パンツァーファウスト150
    重量:7kg
    射程:150m
    装甲貫徹力:200mm以上

  • パンツァーファウスト250(試作のみ)
    射程:250m


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