【ハブ・アンド・スポーク】(はぶ・あんど・すぽーく)

運送業・兵站輸送・通信における基本方針の一つ。

少数の集積拠点(ハブ)と、その周囲に配置される多数の末端経路(スポーク)で構成される。
スポークは属するハブとの往復のみを通常業務とし、他のハブやスポークとは連携しない。
ハブは己に属するスポークを管理し、他のハブと連携するが、管轄外のスポークには関知しない。
全ての輸送計画・輸送対象は最寄りのハブに送られ、必要なら他のハブを経由した上で別のスポークへと送られる。

これにより、運送網を構成する経路の数は劇的に少なくなり、作業計画を単純化できる。
また、ペイロードがもたらす負荷がハブに集中するため、個々のスポークは比較的小さな設備投資で維持できる。
反面、最短経路での輸送が禁止されるため、個々の案件についてのコストは増大する。
また、ハブが災害や攻撃を受けて機能停止した場合も、関連するスポーク全てが影響を受けて機能を停止する。

例えば、6カ所の空港があり、その全てが相互に往復可能でなければならないとする。
この場合、6カ所全てから直行便を出そうとすると、計15本の航路が必要になる。
しかし、ひとつの「ハブ空港」を必ず経由するものと定めれば、相互往復を維持しつつ経路を5本まで絞れる。
ただし、乗客の乗り継ぎや貨物の載せ替えが頻発し、所要時間や運賃は少々高くつく。

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