【デフコン】(でふこん)

Defense Readiness Condition.(防衛準備態勢)
アメリカ合衆国において、国防総省が作成している戦争への準備態勢を示す指針のこと。

1〜5までの5段階に分けて設定されており、危機的状況に近いほど数字が小さくなる。
その準備態勢は、おおむね次の通りであるとされる。

デフコン5(フェイドアウト)

平時態勢。
軍備は統合参謀本部が代表して管理し、軍の主な動静は国防長官を通じて発表される。
戦略爆撃機の離陸は許可されない。

デフコン4(ダブルテイク)

準備態勢。
合衆国およびその同盟国を当事者とする紛争の発生を予想し、これに備える態勢*1
米ソ冷戦期間中はほぼ常にデフコン4で、デフコン5まで下がる事はほとんどなかった。

デフコン3(ラウンドハウス)

高度な準備態勢および非対称戦争
全ての軍用無線が傍受を警戒した機密コールサインに変更される。
合衆国本土および同盟国への攻撃(軍事またはテロリズム)が予期される場合に発令される。
2001年9月の同時多発テロの際にも発令された。

デフコン2(ファーストフェイス)

準戦時態勢。
キューバ危機の際に一度だけ発令された。

この時、戦略航空軍団はB-52爆撃機の一部を空中待機させ、残りのB-52B-47滑走路待機を命じられた。

デフコン1(コックドピストル)

国家総力戦を想定した最高レベルの警戒態勢。
大統領令によるスクランブルが掛かり次第に最大限の軍事力を展開できる臨戦態勢。
全ての核兵器が実戦配備されると共に、核搭載の戦略爆撃機がアラスカ・北極海で常に戦略哨戒し続ける。
実際に発令された事例は存在しないが、合衆国本土への侵攻・空爆核攻撃が確定的な場合の発令が予想される。


*1 1962年のキューバ危機の際には、この状態のもとで、目標の設定されていた弾道ミサイルの弾頭が訓練用のダミーから実弾に交換されたという。

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