【デフコン】(でふこん)

Defense Readiness Condition (防衛準備態勢)の略。
アメリカにおいて、国防総省が作成している戦争へのの準備態勢を示す指針のこと。

1〜5までの5段階に分けて設定されており、危機的状況に近いほど数字が小さくなる。
その準備態勢は、おおむね次の通りであるとされる。

デフコン5(フェイドアウト)
平時態勢。
軍備は統合参謀本部が代表して管理し、軍の主な動静は国防長官を通じて発表される。
戦略爆撃機の離陸は許可されない。
デフコン4(ダブルテイク)
準備態勢。
合衆国およびその同盟国を当事者とする紛争の発生を予想し、これに備える態勢*1
米ソ冷戦の期間中はほとんどこのレベル以下に下がらなかった。
デフコン3(ラウンドハウス)
高度な準備態勢および非対称戦争
全ての軍用無線が傍受を警戒した機密コールサインに変更される。
合衆国本土、もしくは同盟国への攻撃の可能性がより高まっている状態か、差し迫ったテロの危険に備える時に発令される*2
デフコン2(ファーストフェイス)
準戦時態勢。
キューバ危機の際に一度だけ発令された。
(軍事機密のため詳細は不明)
デフコン1(コックドピストル)
国家総力戦態勢。
核兵器の使用準備*3、および24時間体制の戦略哨戒*4を含む最高レベルの警戒態勢。
実際に発令された事例は未だ存在しないが、合衆国および米軍への現在進行中の侵攻、もしくは確定的な敵対勢力による攻撃準備に備えるものとされる。

*1 1962年のキューバ危機の際には、この状態のもとで、目標の設定されていた弾道ミサイルの弾頭が訓練用のダミーから実弾に交換されたという。
*2 2001年9月の同時多発テロの際に発令された。
*3 実際に核兵器を使用するには大統領自身からの直接命令が必要となる。
*4 核兵器を搭載した戦略爆撃機をアラスカや北極海上空に常時(3〜4交代で)滞空させ続ける。

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