【スペースデブリ】(すぺーすでぶり)

Space Deblis.
地球の周回軌道を回っている「人工天体」のうち、何らかの意味ある活動を行っていない物体。
「宇宙ゴミ」とも呼ぶ。

故障や運用寿命の終了にともなって地上との交信が途絶えた人工衛星や、その打ち上げの際に分離されたロケットの部品、デブリ同士の衝突によって生まれた「微細デブリ」、あるいは人間が乗る人工天体から宇宙に放出された廃棄物*1などがあてはまる。
宇宙開発の進展にともなって年々、その数は増えており、対策が急務となっている。

これらの物体は、それ自体が秒速数kmという非常な高速で運動している上、それぞれが異なる軌道で動いているため、回収も制御も非常に難しい。
運動エネルギーは速度の自乗に比例するため、微細な破片であっても人工衛星や宇宙ステーション、宇宙船を破壊できるだけの破壊力を持っている。

直径数ミリの破片であっても宇宙船の任務遂行能力に悪影響が及び、センチメートル単位の大きさになると宇宙船を破壊できてしまう。

このことから、各国の監視機関が比較的大きなサイズのデブリをカタログに登録してデータベースを構築し、常時監視を続けている。
こうした活動は「スペースガード」と呼ばれている。


*1 宇宙飛行士が船外作業中に誤って落とした手袋や工具、部品、あるいは宇宙飛行士の排泄物など。

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