【シュペルピューマ】(しゅぺるぴゅーま)

Aerospatiale AS332 Super Puma
フランスのアエロスパシアル社(現ユーロコプター)が開発したターボシャフト双発の汎用ヘリコプター

傑作大型機のピューマを改良したもので、エンジンや駆動系を改良し、出力や燃費を大幅に改善した。
また、テイルブーム下部にベントラルフィンを追加し、ランディングギアを改良することによって安定性を確保した。
ピューマの後継として、軍民問わず多くのセールスを獲得している。

日本でも警視庁・大阪府警や東京消防庁に採用された他、要人輸送用の政府専用機として3機が*1、また海上保安庁でも捜索救難機や大型巡視船「しきしま」の搭載機(AS332L1)、特殊警備隊用機(EC225LP)などとして運用されている。

なお、軍用型には後に「AS532 Cougar(クーガー)」という別名称が与えられている。

主な派生型(民間型(シュペルピューマ))

  • AS331:マキラエンジンを採用した試作型、原型機。
  • AS332C:初期型。19座席でキャビン容量はピューマと同程度。
  • AS332L:332Cのキャビンを76cm延長し、燃料搭載量を増やした長胴型。
  • AS332L1:332Lのエンジンを強化した機体。
    海上保安庁では4機保有し、それぞれ「わかたか」「うみわし」「わかわし1号・2号」の愛称がつけられている。
  • AS332L2:ローター、駆動系、アビオニクスに大幅な改良を施した型。
    愛称はシュペルピューマmk2。
  • EC225:725の民間型。愛称はシュペルピューマmk2+。
    海上保安庁では特殊警備隊用に2機導入し、また、陸上自衛隊でも332Lの後継として採用している。

主な派生型(軍用型(クーガー))

  • AS532UC: 332Cベースの兵站輸送型。旧称AS332B。
  • AS532AC: 532UCをベースに機関砲ロケット弾を搭載したガンシップ型。
  • AS532UL: 532UCのキャビンを76cm延長した長胴型。旧称AS332M。
  • AS532AL: 532ULに自衛用の武装を追加した型。
  • AS532SC: 対艦・対潜型。旧称AS332F。
    エグゾセ、AS15TT、レーダー、ソノブイ、MADなどを搭載可能。
  • AS532A2: 332L2をベースにした戦闘捜索救難型。愛称はクーガーmk2。
  • EC725: 532A2に更なる改良を施した型。愛称はクーガーmk2+。
ec225lp_lowpass.jpg

EC225LP 政府専用機


*1 AS332Lが総理府(現:内閣府)付として導入されたが、後に陸上自衛隊第1ヘリコプター団へ移管、さらに現在は老朽化のためEC225LPへ更新された。

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