【クーデター】(くーでたー)

coup d'État (仏)
直訳すると「国家への一撃」。

テロリズムによって既存の国家・政府機構を破壊し、テロリスト戒厳を命じる事。
未発展の国家で武装した民間人傭兵が企てる他、正規軍の将校が実行する事もある。
実際の戦闘が発生しないまま、降伏により決着した場合は特に「無血クーデター」と呼ばれる。

どのような形で行われるにせよ政治的変動は避けられず、しばしば治安の悪化を招く。
また、国内のテロリズムを活性化させ、紛争の引き金となる事も少なくない。
混乱や情勢悪化に伴って仮想敵国との外交関係に軋轢が生じ、(「自国市民の保護・救出」や「旧勢力の支援」などを名目とした)侵略を招く危険性もある*1

付け加えて言えば、戒厳を実行できるような勢力はしばしば政治的地盤を欠く。
そもそも政治力に劣るからテロリズムに頼るのであり、クーデター勢力が旧支配層より無能である事例は数多い。
政権を奪取した反政府テロ組織が新たな政府組織として再編される際、旧弊をそのまま引き継いでしまう事も少なくない*2


*1 これによってその地に覇権を確立すべく、第五列が国内の不満分子に働きかけてクーデターを起こすよう工作を仕掛けることもままあるという。
*2 現代の国家は大なり小なり、政権担当者の決定した政策を実行に移す官僚組織を持っているのだが、これを武力で破壊するのは事実上困難である。
  そのため、旧政権時代に発生した官僚組織の不具合もそのまま温存されてしまう。


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