【キャビテーション】(きゃびてーしょん)

Cabitation.

艦船が高速で航行する際にスクリュープロペラから発生する気泡。
艦船は、スクリューの回転によりスクリュー翼面に高圧部と低圧部を作り出す事によって前進することが出来るが、あるときに低圧部の沸点が水温を下回ってしまい、沸騰し、水蒸気が発生してしまう。
これをキャビテーションと呼ぶ。
高速度で、深度が浅い(つまりプロペラ回転が高速で水圧が低い)ほど発生しやすく、10〜20kt程度で発生する事が多い。

気泡がスクリューに叩きつけられる事によって推進効率が大きく低下し、スクリューにダメージを与えてしまう。
また、非常に大きな音(キャビテーションノイズ)が発生する。
キャビテーションノイズによって、自艦の位置を敵のソナーに暴露してしまうだけでなく、自らのパッシブソナーにも著しい性能低下をもたらすため、特に潜水艦にとっては致命的である。

たとえカタログスペック上の水中速力が30ktを超えていようとも、隠密行動を旨とする潜水艦にとって、キャビテーションノイズをもたらす速力を出す事は(よほどの緊急事態でもない限り)自殺行為である。

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