【はるしお】(はるしお)

SS583 "Harushio"
ゆうしお型の後継として1990年代に建造された、海上自衛隊攻撃潜水艦
海上自衛隊における完全複殻式潜水艦の最終進化形態である。

ゆうしお型の構造を踏襲した改良型で、外見は似ているが、騒音対策、潜行深度、水中運動性、居住性などが改善され、排水量も200tほど増えて2450tになった。
一方で水中20ktの速力は健在である。
ゆうしおの後期型で装備された水中曳航式ソナー(TASS)は標準装備となり、UGM-84や89式魚雷を発射可能な6門の533mm魚雷発射管を持っているため、攻撃力も非常に高い。

本艦は通常型潜水艦としては世界最大級の大きさを誇り、搭載する装備は世界最高クラスであるため、航続力を除いた性能は米国の原子力潜水艦に匹敵すると云われている。
現在ではさらに高性能なおやしお型、そうりゅう型に取って代わられつつあるが、本型の数は未だに多く、日本の生命線を守り続けている。

  • 性能諸元
    全長 77.4m
    全幅 10.0m
    深さ 10.5m
    吃水 7.7m
    基準排水量 約2,450t
    水中排水量 約3,200t
    エンジン 川崎12V25/25Sディーゼル2基、交流発電機(出力3.7MW)2基、推進電動機1基、1軸
    出力:水上3,447PS、水中7,300PS
    速力 水上約12kt、水中約20kt
    乗員 約75人
    船型 完全複殻式涙滴型
    主兵装 HU-603B 533mm水圧式水中発射管(89式魚雷・ハープーン対艦ミサイル兼用)×6

  • 同型艦
    SS583 はるしお(2009年3月除籍)
    SS584 なつしお
    SS585 はやしお(2008年3月、練習潜水艦(TSS3606)に変更)
    SS586 あらしお
    SS587 わかしお
    SS588 ふゆしお
    SS589 あさしお(2000年3月、練習潜水艦(TSS3601)に変更*1

http://www4.plala.or.jp/klesa108/diary/20060506/ss2.jpg


*1 スターリングエンジンなど新装備の試験潜水艦としても運用されていた。

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS