Last-modified: 2016-07-12 (火) 18:09:31 (497d)

【Yak-38】(やこぶれふさんじゅうはち)

旧ソビエトのヤコブレフ設計局が開発・生産したVTOL戦闘攻撃機
NATOコードForger(フォージャー)*1
英国のハリアーに対抗して設計され、キエフ級航空巡洋艦攻撃機シュトゥルモヴィーク)として運用された。

VTOL用の2基のリフトジェットを持ち、カタログスペック上の最大離陸重量はハリアーを上回る。
ただし完全な艦載機であって滑走路利用(STOL)を行えないため、実用上のペイロードSTOVLで運用されるハリアーの半分に満たない。
リフトジェットが離着陸以外の役に立たない死荷重であるため、ペイロード戦闘行動半径も極めて劣悪である。
VTOLゆえに離陸着陸時の安定性も極めて悪く、生産された200機中、確認されているだけで20機を事故によって喪失している。
アフガニスタン侵攻において実戦投入されたが、そのバトルプルーフにより、ソ連海軍の要求を満たせず、対地攻撃任務に耐えない事が明らかになった。

ソ連当局はかなり早い段階で本機が欠陥品である事を察していた節がある。
しかし、それを公表する事はソ連の軍事技術に対する威信を大きく損なうため、ガラクタだとわかっていても生産を続行したのだという。

その後、ハリアーに追いつくべく改修(Yak-38M)が図られたが、折悪く冷戦が終結したため、目立った成果は知られていない。

関連:Yak-36? Yak-141

性能諸元

種別艦上攻撃機(シュトルモビク
開発ヤコヴレフ設計局
初飛行1970.12.2
乗員1名
全長15.50m
全高4.37m
全幅7.32m
主翼面積18.5
空虚重量7,485kg
最大離陸重量11,700kg
最大兵装搭載量1,360kg
エンジン推進用:ツマンスキーR-27V-300ターボジェット×1基(推力6,930kg)
リフト用:コリェソフRD-36-35-FVRターボジェット×2基(推力3,570kg)
最高速度1,150km/h
上昇率(海面上)4,500m/min
実用上昇限度12,000m
航続距離680km(内部燃料のみ、滑走離陸時)/500km(垂直離陸時)
武装機体外部に1,500kgまでの武装を搭載可能。
UPK-23-250ガンポッド×1基(GSh-23 23mm機関砲を装備)
R-60AAM×2発
Kh-23?ASM×2発
S-5ロケット弾
FAB-100、FAB-500無誘導爆弾
アビオニクスASP-PFD-21光学式照準装置
運用国ソ連/ロシア ウクライナ


派生型(カッコ内は生産機数)

  • Yak-36M(3機):
    原型試験機。

  • Yak-38(143機):
    基本型。

  • Yak-38M(53機):
    Yak-38をベースにエンジンを強化した発展型。

  • Yak-38U(38機):
    後席に副操縦装置を備えた複座練習機型。
    ノーズコーンを変形させ、機首のレドームが撤去されている。

*1 「偽造者」の意。ハリアーのまがい物だ、という悪意的な命名なのか、戦闘機を示す"F"から始まる単語を適当に割り振っただけなのかは定かでない。

トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS