Last-modified: 2022-10-02 (日) 21:22:52 (423d)
【X-2】 †
X-2
TRDI/三菱ATD-X*1.
日本の防衛省技術研究本部→防衛装備庁と三菱重工業が開発した先進技術実証機。
一部では「心神」とも呼ばれるが、これは開発時の愛称のため、非公式のものとされる。
機体は軽量な複合素材で構成され、ステルス性や高い運動性を備えた高運動飛行制御システムを取り入れる。
一方で開発費を抑えるため、座席とキャノピーはT-4練習機(当初はF-1戦闘機用のキャノピーを使用)、主脚と前脚はT-2の物を流用している。
操縦系統には主にフライバイワイヤーが、前縁フラップ駆動系統には高い反応速度を実現するためにP-1哨戒機で採用されたフライ・バイ・ライト(FBL)が用いられる。
電子機器系には高性能なフェイズドアレイレーダーに電子妨害装置を組み込んだ多機能RFセンサ、機体に張り付ける薄いレーダー・スマートスキンセンサー等がある。
エンジンはIHI製のXF5-1(A/B推力約5t)を2基搭載する。
また、新開発のパドル式推力偏向装置が装備され、急速な方向転換が可能であるとされる。
2016年4月22日に初飛行した本機は、2017年10月30日までに32回のフライトを行い、その後は公式に性能試験終了とされている。
得られたデータは将来的な国産ステルス戦闘機の開発のための下地として生かされる予定である。
また、XF5-1の研究成果の一部は、P-1用F7-10エンジンへ移転している。
なお、本機はあくまでも「技術開発とその実証試験」を目的とした実験機である為、武装を施して戦闘機として運用する事は考えられおらず、エンジンの推力や機体サイズ、明らかとなっていないスペックなどを指し、「実用性がない」といった評価は前提からして明らかに無意味である。