Last-modified: 2016-09-11 (日) 10:24:02 (195d)

【X-15】(えっくすじゅうご)

アメリカのノースアメリカン社が1950年代に開発したロケット実験機
有人飛行での世界最速記録(マッハ6.7)及び最大到達高度記録(107,960m)を持つ機体である。

当時、アメリカ空軍では高度50マイル(=約80km)以上を「宇宙」と規定していた*1ため、同機に搭乗してこの高度域を突破した8人のテストパイロットに「宇宙飛行士記章」が与えられた。

飛行する際は母機であるNB-52主翼に懸架され、有る程度の高度まで牽引してからロケットエンジンに点火し、80秒から120秒ほど飛行する*2
極超音速における空力加熱に対処するため、機体にはチタンやステンレスのほか、インコネルXと呼ばれる耐熱ニッケル合金を使用している。
なお、初期は機首に飛行データ計測センサーを有していたが、後に取り外されている。

任務終了後は滑空しながらランディングスキッドで着陸するが、着陸速度は(プロペラ機の飛行速度に匹敵する)360km/hにも達し、非常に長い滑走路長が必要だった。
このため、実験はカリフォルニア州ロジャース乾湖に面する、エドワーズ空軍基地に併設のNASAドライデンフライトリサーチセンターで行われていた。

本機による飛行実験

本機が行った飛行実験は大きく二つに分かれている。
一つは母機から離脱した後、ロケット推進で一定の高度を稼いだ後、緩降下を続けながらひたすら加速し続ける「高速飛行実験」。
もうひとつは、母機から離脱後に急角度上昇して大気圏外にまで達し、その後、放物線軌道を描きながら降下して着陸するものだった。

スペックデータ

乗員1名
全長15.99m
全高3.55m
全幅6.8m
翼面積18.6
自重8,320kg
全備重量25,460kg
燃料液体アンモニア+液体酸素
エンジン初期:リアクション・モーターズ XLR11ロケットエンジン×2基
後期:リアクション・モーターズ XLR99-RM2ロケットエンジン×1基
エンジン出力31,750kg/高度30,000m(XLR99-RM2)
最大到達速度マッハ6.2(7,274km/h)
最大到達高度107.970km



*1 ちなみに、現在の国際航空連盟の解釈では「100km(約62マイル)以上」となっている。
*2 搭載するロケットエンジンの燃料消費が激しかったため、離陸〜初期加速段階を別の機体に代行させることで燃料消費を抑え、限られた燃焼時間を有効活用しようとしたものである。

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