Last-modified: 2017-09-30 (土) 08:28:21 (79d)

【US-2】(ゆーえすに)

新明和 US-2

海上自衛隊捜索救難用として使用している水陸両用飛行艇
それまで使用されてきたUS-1の後継として開発された経緯から、当初は「US-1A改」と呼ばれていた。
現在、世界で唯一とも言える「荒天下の荒波で離着水が可能*1」な飛行艇である。

本機は前作のUS-1に比べ、離着水時の操縦性改善および患者輸送環境の改善が図られ、洋上救難能力の維持向上が目指された。
主な改良点として、

などの改良が施されている。
また、救難活動の他に消防活動の能力も加えられており、湖水・内海・外洋に着水して13秒間に15トンの水を取水し、何度も往復しての消火活動が可能である。

なお、試作機には1号機が白地に赤の「丹頂鶴」、2号機が白地に青の「刀」と呼ばれるカラーリング*2が施されていたが、現在は量産機と同じ洋上迷彩になっている。

今後の展開

メーカーの新明和工業では、ローンチカスタマーとなる防衛省への販売以外にも、本機を防災用機として国内外の一般ユーザーへ販売することを計画していた。
当初は武器輸出三原則等との関連もあって実現は困難と見られていたが、2012年に当の武器輸出三原則等が緩和され、非戦闘目的での装備品の輸出が可能となった。
そして2013年3月、インドが本機の輸入を希望していることが明らかにされ、防衛省が保有する本機に関する知的所有権を新明和が利用可能にするなど、輸出に向けた諸準備が進められているという。
また、インドネシアやタイも本機に興味を示しているという。

ただし、「コストの高さ」や「現行の規定で民間機としての型式証明を取得すると、本機のセールスポイントである『荒天下での離着水』が不可能になる*3」などの問題もあるという。

スペックデータ

用途救難飛行艇
乗員11名
機長副機長機上整備員2名、捜索救難調整官航法・通信員1名、
機上救護員2名、機上救助員3名)
全長33.25m
全高10.06m
全幅33.15m
最大重量
(離着陸/離着水)
47.7t/43.0t
エンジンロールス・ロイス? AE2100Jターボプロップ(出力4,591shp)×4基
境界層制御LHTEC T800 ターボシャフトを使用
速度
(最大/巡航)
315kt/260kt
滑走距離
(離水/着水)
280m/310m
航続距離4,700km
巡航高度20,000t(約6,100m)以上
実用上昇限度未公表(30,000ft(約9,150m)以上)
ユニットコスト約100億円


派生型

  • US-1A改/XUS-2(2機):
    初期試作機(機体番号:9901・9902)。

  • US-2:
    量産型(機体番号:9903〜)。
    エンジンはロールスロイス AE2100Jターボプロップ(出力4,591shp)を搭載。


*1 波高3mの海面にも離着水が可能だという。
*2 前者は「JAL仕様」、後者は「ANA仕様」とも呼ばれていた。
*3 これは、着水時の進入速度が失速速度の130%に制限されるためだという。

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