Last-modified: 2016-01-24 (日) 11:03:29 (550d)

【U-2】(ゆーに)

  1. ソビエト連邦のポリカールポフ?設計局が開発した単発複葉の練習機Po-2?」をソ連空軍が制式採用した際の呼称。

  2. Lockheed U-2"Dragonlady(ドラゴンレディ)".

    ロッキード社の開発チーム「スカンクワークス」が、自社製の戦闘機F-104をベースに設計・開発した戦略偵察機
    第1号機は1955年に初飛行した。

    冷戦初期の情勢下において、アメリカ合衆国の仮想敵国であったソ連の領空に侵入し、隠密裏に偵察する事を目的として設計された。
    そのため、地対空ミサイルが到達できない高度からの偵察を目標として高高度飛行能力を与えられた。
    また、その運用目的を隠すため、型式には「雑用機」を示す「U」の記号がつけられている。

    運用開始後しばらくして、ソビエト領内で撃墜されたことで*1本来の存在意義を絶たれ、SR-71に取って代わられた。
    しかし、高高度を長時間飛行できる上、偵察任務では(偵察衛星に比して)運用コストも比較的安価なため、「雑用機」として未だ現役にあり、主に危険度が低い紛争地域の偵察や、NASA実験機として運用されている。

    U-2.jpg

    Photo: USAF

    関連:SR-71 黒猫中隊?

    スペックデータ
    タイプU-2U-2S
    乗員1名/2名(複座型)
    全長15.1m19.13m
    全高4.88m
    全幅24.4m31.39m
    主翼面積52.4992.90
    空虚重量7,030kg
    最大離陸重量10,225kg18,730kg
    エンジンターボジェット×1基ターボファン×1基
    P&W J75-P-13B?
    推力75.6kN)
    GE F118-GE-108
    (推力8,390kg)
    速度
    (最大/巡航)
    460ktマッハ0.8 / 692km/h
    海面上昇率1,525m/min
    上昇限度
    (実用/限界)
    21,335m/27,432m
    航続距離3,510nm
    兵装偵察機器一式

    【派生型】
    • U-2:
      原型機。

    • U-2A(48機):
      単座の初期生産型。主に写真偵察用。エンジンはJ57-P-37Aを搭載。

    • WU-2A:
      U-2Aを大気サンプル採取用に改造した大気・気象観測機型。

    • U-2B(5機):
      U-2Aの写真偵察用の改良型。エンジンはJ57-P-31を搭載。

    • U-2C:
      A型及びB型を改造した通信/電子情報収集型。エンジンはJ57-P-13を搭載。

    • U-2CT(6機):
      U-2Cの複座操縦練習機型。

    • U-2D:
      計器操作手席を設けた、複座の通信/電子情報収集型。

    • U-2E/F:
      B/C型の空中給油対応型。

    • U-2G(3機):
      空母発着用にアレスティング・フックを追加し、降着装置が強化された型。

    • U-2R(27機):
      機体を改設計した型。燃料容量などが増大している。

    • U-2RT(1機):
      複座練習機型。

    • U-2EPX(2機):
      R型の海洋哨戒型。

    • U-2S(31機):
      U-2R/TR-1AのエンジンをF118に換装し、センサーや航法システムなどを更新した型。

    • TR-1A(33機):
      側方監視レーダーなどを搭載した戦術偵察任務型。基本的にU-2Rと同一。

    • TR-1B(2機):
      TR-1A型を改修した複座の操縦練習機型。

    • TU-2S:
      TR-1BのエンジンをF118に換装した型。

    • ER-2:
      NASAが保有したTR-1A原型機の呼称。


*1 詳細はゲーリー・パワーズ事件の項を参照。

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