Last-modified: 2016-08-31 (水) 00:38:19 (414d)

【Tu-144】(つぽれふいちよんよん)

ソ連のツポレフ設計局が開発した世界初の超音速旅客機(SST)。
1963年に開発が始まり、1968年12月に初飛行した。
NATOコードでは「チャージャー*1」。

外観がコンコルドに非常に酷似している為に「コンコルドスキー」とも呼ばれていた。

機体は主にアルミ合金を使用し、主翼にはTsAGIの研究成果を取り入れた「オージー翼」が採用され、前縁後退角が外翼部に移るにしたがって緩やかに変化し、翼端部では丸みを帯びた形状になっている。
エンジンは、クズネツォフ設計局?製のNK-144ターボファン4基を機体中央に備えていた。

改良量産型のTu-144Sでは、主翼をオージー翼からダブルデルタ翼に変更し、胴体を延長、機首に引き込み式の先尾翼が装備され、離着陸時の安定性を改善している。
エンジンもより推力が大きいNK-144Aターボファンに換装され、エンジン排気による機体後部の過熱や振動などの問題を改善するため、それぞれ2基1組に分けて配置された。
また、機体には高い圧力や熱、金属腐食の問題に対処するためチタニウム合金が広範囲に渡って用いられた。

更にその後作られた、性能向上型のTu-144DはエンジンをNK-144からコレゾフ設計局製のRD-36-51ターボジェットに換装して性能を向上している。

しかし、コンコルドと違い、超音速飛行時にもアフターバーナーを焚き続けなければなかったため、燃費は劣悪であった。
アエロフロートでは貨物機としても運行されたが程なくして中止され、最終時に16機が製造されるにとどまった*2

IMG_8097.jpg

(Tu-144LL)

スペックデータ

乗員3名(機長副操縦士航空機関士
乗客140名
全長65.7m
全高12.85m
全幅28.8m
翼幅25.6m
主翼面積438.0
空虚重量91,800kg
最大離陸重量19,500kg
エンジンクズネツォフ NK-144バイパス比ターボファン×4基
クズネツォフ NK-144Aターボファン×4基(Tu-144S)
コレゾフ RD-36-51ターボジェット×4基(Tu-144D)
クズネツォフ NK-321?ターボファン×4基(Tu-144LL)
推力18,150kgf(A/B使用時)
推力重量比0.37
滑走距離
離陸/着陸
1,900m/1,500m
最大巡航速度M2.35(高度18,000m)
航続距離約6,500km(最大ペイロード時)
実用上昇限度20,000m


派生型

  • Tu-144:
    原型機。
    量産型より翼幅はやや小さく、胴体もやや短かった。

  • Tu-144S:
    量産型。
    エンジンの換装など各種改良が施されている。

  • Tu-144D:
    性能向上型。
    エンジンはコレゾフ RD-36-51ターボジェットを搭載。

  • Tu-144LL:
    D型改造の実験機。
    エンジンをTu-160が装備するクズネツォフNK-321?ターボファンに換装し、操縦系統等にデジタル技術を取り入れるなど、大幅な改造を行っている。
    NASAによって1996年から数年間に渡ってアメリカで試験運用された。

*1 「将校用軍馬」の意味。
*2 一方の「本家」コンコルドも運用コストが劣悪だったため、20機の生産にとどまっている。

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