Last-modified: 2023-10-15 (日) 13:21:29 (186d)

【TS1】(てぃーえすいち)

TS1-M-10.

三菱重工業株式会社で製造されているターボシャフトエンジン
川崎OH-1観測ヘリコプターに搭載されている。

OH-1オーバーホール間隔を延長する研究の一環として改良が行われた。
改良型の圧縮機・高圧タービン・出力タービンなどを搭載した改良型エンジンはTS1-M-10Aと呼ばれる。
また、防衛省技術研究本部を中心に平成18年よりTS1の出力を増強する「中大型ヘリコプター用エンジンの研究」としてTS1をベースにしたXTS2エンジンを試作している。

また、TS1-M-10を基に民生用のMG5が開発されており、同社のMH2000に搭載された。
ヘリコプターエンジンごと同一企業内で製造することは世界的に見ても珍しかったが、MH2000は試作機の墜落問題や受注不振によりごく少数が製造されたにとどまっている。

スペックデータ

TS1-M-10
寸法*1990mm×460mm×610mm
重量152kg
出力約884shp/659kW
940shp(30分定格)
827shp(最大連続)
圧縮機遠心1段
圧縮比11
燃料消費率約0.32kg/kW/hr*2
タービン入口温度1170℃


TS1-M-10A
出力約990shp
燃料消費率約0.31kg/kW/hr*3
タービン入口温度1145℃
重量155.6kg


派生型

  • TS1:
    初期生産型。

  • TS1-M-10A:
    改良型。
    圧縮機・高圧タービン・出力タービンの改良により、耐久性と燃料消費率を向上しつつ運用コストを低減している。

  • XTS2
    TS1をベースにした高出力改良型。詳しくは項を参照。

  • MG5-110:
    民間型。
    MH2000に搭載された。


*1 赤外線放射抑制装置及び入口異物分離装置除く。
*2 海面上静止標準大気状態。
*3 海面上静止標準大気状態。

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