Last-modified: 2017-11-24 (金) 18:04:57 (19d)

【T-33】(てぃーさんじゅうさん)

Lockheed T-33"Shootingstar"/TO-2(TV-2).

1940〜1950年代、ロッキード社が開発・生産したジェット中等練習機
同社の開発したP-80C(後にF-80C戦闘機を基に、タンデム複座化した機体である。

このため、当初の型式は「TP-80C」と呼ばれていた。

機体の形状はP-80Cの胴体を延長して複座分のスペースを設けたほか、機首の12.7mm重機関銃を6挺から2挺に減らしている。
また、両翼端の増槽を半固定式に改めている。

1959年までに6,500機以上が生産され、世界の39ヶ国で用いられた。
バリエーションには練習機型の他、偵察機型やCOIN機型などもある。
また、本機を基に全天候戦闘機・F-94「スターファイア」も生産された。

現在でも数十機が民間のアクロバットチームや事業会社、個人所有などで運用されているという*1

日本での展開

日本では1954年の航空自衛隊創設当初、アメリカから68機の供与を受けて運用が始まった。
その後、川崎航空機*2により210機がライセンス生産され、本来の用途であるパイロット候補生育成の他、訓練の支援や連絡業務、デスクワークパイロットの規定飛行時間維持のための飛行などに広く用いられた。

当時、防衛庁は公式の愛称として「若鷹」という名前を用意していたが浸透せず、型番の数字に由来する「サンサン」という愛称がよく用いられていた。

その後、1980年代以後には機体の老朽化や後継のT-4導入に伴ってパイロット育成の任務から退き、連絡業務などの支援任務に用いられていたが、1999年の墜落事故を契機に残存していた8機*3全機が飛行停止となり、翌2000年に退役した*4

この他、本田技研工業がビジネス機Honda Jetの開発に用いるため、2機の中古機を導入して用いていた。

スペックデータ(T-33A)

乗員2名
全長11.2m
全高3.3m
全幅11.5m
翼面積21.81
空虚重量3,017kg
積載重量5,475kg
最大離陸重量6,832kg
エンジンアリソンJ33-A-35 遠心式ターボジェット推力2t)×1基
ロールス・ロイス ニーン Mk.10遠心式ターボジェット×1基(カナダ製CT-133)
速度
(最大/巡航)*5
M0.8/M0.65
航続距離約2,000km(兵装なし、チップタンク搭載)
実用上昇限度14,630m
上昇率24.7m/s
固定武装ブローニングM3 12.7mm重機関銃×2挺(装備していないモデルもある)
兵装主翼ハードポイント2ヶ所に無誘導爆弾ナパーム弾、10発までの5inロケット弾などを
907kgまで搭載可能。


バリエーション

  • 'アメリカ製'
    • TP-80C(TF-80C):
      原型機の呼称。

    • T-33A:
      アメリカ空軍向け練習機型。

    • AT-33A:
      T-33Aの輸出型。
      ハードポイントを備え、COIN機として武装可能にした。

    • DT-33A:
      標的曳航機型。

    • NT-33A:
      開発試験作業用機型。

    • QT-33A:
      無人標的機に改造された型。

    • RT-33A:
      写真偵察機型。
      武装を下ろし、機首にカメラを装備している。

    • DT-33C:
      アメリカ海軍向け無人標的機型の呼称。

    • TO-2/TV-2:
      1949年にアメリカ海軍が採用した際の呼称。
      アメリカ空軍仕様と同一機体。
      後にT-33Bに改称。

    • TV-2D:
      標的曳航機型。
      後にDT-33Bに改称。

      • TV-2KD:
        ラジオコントロール式の無人標的機型。

    • T2V(T-1A)「シースター」
      アメリカ海軍向け練習機型。詳しくは項を参照。

    • F-94「スターファイア」?
      全天候要撃機型。詳しくは項を参照。

  • 'カナダ製'
    • CL-30 シルバースターMk.1:
      T-33Aをカナディア社でライセンス生産したもの。

    • CL-30 シルバースターMk.2:
      CT-133の原型機。

    • T-33AN/CT-133 シルバースターMk.3:
      T-33Aのエンジンをロールス・ロイス「ニーン」に換装したモデル。

  • 'フランス'
    • T-33SF:
      エンジンをニーンに換装したアップグレード型。


*1 NASAでは民間機登録された本機をチェイス機に用いていた。
*2 現在の「川崎重工業航空宇宙カンパニー」。
*3 皮肉にもこの機体は、アメリカから輸入されて用いられたのちモスボールされていた機体だった。
*4 当初は2002年に退役の予定だったが、飛行可能な機体数が少ないことから安全性向上のための予算が下りなかった。
*5 いずれもクリーン状態(チップタンク、外部兵装なし)。

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