Last-modified: 2021-09-25 (土) 14:31:27 (25d)

【T-1(日本)】(てぃーいち(にほん))

富士T-1「初鷹」。

1950年代後半、富士重工業(現在のSUBARU)が設計・開発した国産初のジェット練習機
また同時に、第二次世界大戦後に日本が初めて製作した実用航空機でもあった*1

航空自衛隊に納入されていた、ノースアメリカンT-6「テキサン」中等練習機の後継機として1955(昭和30)年から開発計画が始まった。
公募では川崎航空機新明和工業、富士重工業の3社が案を提示し、選考の結果、富士重工業の案が採用された。
試作初号機は1958(昭和33)年1月16日に初飛行を行った。

当初はエンジンも含めて国産する計画だったが、開発の遅延により納期に間に合わず、試作1号機にはイギリス製の「ブリストル?オーフュースMk.805」を搭載することになった。
このモデルは「A型」と呼ばれ、46機が生産された。
後に国産(石川島播磨重工製)の「J3-IHI-7B?ターボジェットを搭載*2した「B型」が登場、こちらは20機が生産された。

射撃訓練用に機首右下に12.7mm機関銃を装備することが可能である。
また、有事の際は翼下に空対空ミサイルなどの武装を施し、簡易戦闘機としても運用できるようになっていたが、幸いその機能は一度も使われること無く、後継のT-4へ道を譲って2006年までに全機が退役した。

スペックデータ(T-1A)
乗員2名
全長12.1m
全高4.1m
翼幅10.5m
主翼面積22.2
アスペクト比4.96:1
翼型K-561/K-569
空虚重量2,420kg
最大離陸重量4,150kg(クリーン)
5,000kg(外部タンク搭載時)
エンジンブリストル・シドレー オーフュースMk.805ターボジェット×1基
IHI J3-IHI-7Bターボジェット×1基(T-1B)
推力18kN(4,000lbf)(T-1A)
13.7kN(T-1B)
最高速度925km/h(高度6,100m)
巡航速度620km/h(高度9,150m)
航続距離
増槽使用時)
1,300km
フェリー航続距離1,950km
実用上昇限度14,400m
上昇率33m/s
推力重量比0.43
武装固定武装にM53-2 12.7mm機関銃×1門
翼下に機銃ポッド、対地ロケット弾×4発、AIM-9AAM×2発、
340kg爆弾×2発、455Lドロップタンク×2基を装備可能


派生型(カッコ内は生産機数)

  • T1F1(2機):
    T-1B原型機。

  • T1F2(6機):
    T-1A原型機。

  • T-1A(46機):
    RR社製オーフュースMk.805エンジン搭載型。2001年退役。

  • T-1B(20機):
    IHI製J3-IHI-7Bエンジン搭載型。A型より燃費が向上している。2006年退役。

  • T-1B-10:
    J3の強化型であるJ3-7エンジンを搭載した型。B型全機改修。

  • T-1 FCS訓練型:
    機首にF-104Jレーダーを搭載した型。計画のみ。


*1 第二次世界大戦後の一時期、日本に進駐したGHQの占領政策により、日本人は航空に関するあらゆる分野から締め出されていた。
*2 後には強化型のJ3-IHI-7Bに転換。

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