Last-modified: 2017-02-04 (土) 13:32:13 (144d)

【SR-71】(えすあーるななじゅういち)

Lockheed SR-71 Blackbird(ブラックバード)
ロッキード社の技術開発チーム「スカンクワークス」が開発した超音速偵察機
ゲーリー・パワーズ事件U-2が撃墜されたことによりその後継として開発された。

世界最速の有人実用機であり、NASA実験機としても運用されていた(現在は運用終了)。

先にCIAの肝いりで極秘裏に開発された超高速偵察機・A-12を、戦略空軍*1向けに偵察機材を拡大、複座化した機体である。
本来の機体命名法では「RS-71」となる筈が、大統領の公式発表時、原稿の読み間違いで「SR-71」となった経緯がある。
RSとは"Reconnaissance Strike"(偵察・攻撃)の頭文字で、大統領が間違って読み上げた"SR"は"Strategic Reconnaissance"(戦略偵察) とこじつけられた。

本機は、高度25,000mでマッハ3.3を維持しつつ5,000kmを飛行することが可能であった。
この領域を飛ぶ本機に追随できる戦闘機ミサイルもなく、退役するまで敵の攻撃によって撃墜された機体は1機もなかった*2

特殊な燃料と、それに対応する専用空中給油機KC-135)を要求するなど、全体にコストが高い。
このため、偵察衛星の普及による需要低下に伴って1990年までに全機が退役。
後継機種としてU-2が現役復帰している。

湾岸戦争勃発当初には情報の即時性が重要視され、復帰させる計画があったが結局は実現していない。

IMG_5278.jpg


関連:SR-72?

スペックデータ

タイプSR-71AYF-12
乗員2名
全長32.73m30.97m
全高5.63m5.64m
全幅16.94m16.95m
主翼面積166.7167
空虚重量29,484kg27,604kg
最大離陸重量52,520kg56,200kg
エンジンターボファン×2基
P&W J-58(JT11D-20B)P&W JT11D-20A
エンジン推力151kN91.2kN(ドライ時)/140kN(A/B使用時)
速度
(最高/巡航)
マッハ3.3/マッハ2+マッハ3.35
実用上昇限度24,380m27,000m
航続距離2,780nm4,880km
兵装偵察機器一式AIM-47A「ファルコン」AAM×3発
(胴体内部の兵器倉に搭載)


派生型

  • A-12系
    • A-12:
      SR-71の基礎となった超高速偵察機型。

    • A-12B:
      A-12の複座練習機型。

    • B-12:
      A-12の爆撃機型。不採用。

    • RB-12:
      A-12の偵察爆撃機型。不採用。

    • AF-12:
      長距離迎撃戦闘機型。 後にYF-12Aに改称。

    • YF-12A:
      A-11とも呼ばれる、複座の長距離迎撃戦闘機型。空対空ミサイルを搭載。

    • YF-12B:
      YF-12Aの量産型。不採用。

    • YF-12C:
      NASAに貸与されたSR-71A (機体番号64-17951) に与えられた名称。
      空軍制式名ではない。

    • M-21:
      無人偵察機D-21の母機として設計。複座。


  • SR-71系
    • R-12:
      A-12の偵察型でSR-71の原型。

    • SR-71A:
      29機製造。

    • SR-71A/BT:
      SR-71A (機体番号64-17959) のテイルコーンを2.44m延長したテスト機。
      BTはビッグテイルの略。

    • SR-71B:
      SR-71Aを改造した複座型練習機。2機製造。

    • SR-71C:
      複座型練習機。1機のみ製造(機体番号64-17981)。
      事故を起こしたYF-12Aの後部(機体番号60-6934)とSR-71Aの地上静態試験機の前部胴体を組み合わせたもの。
      高速度領域で操縦桿中央で直進しないという欠陥を生じたために、乗員からは不評であり、長くは使用されなかった。

    • B-71:
      SR-71の爆撃機型。不採用。


*1 現在の「地球規模攻撃軍団」。
*2 A-12時代にはミサイルの破片が主翼に突き刺さった事がある。

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