Last-modified: 2015-07-13 (月) 12:05:03 (884d)

【SPG-62】(えすぴーじーろくじゅうに)

イージス艦に搭載されている射撃指揮レーダー。

SPG-62はイージスシステム?のMk-99 MFCSのハードウェアで電波照射装置*1とも呼ばれる。
イルミネーターはSPY-1などの対空レーダーからの情報を元にミサイルに情報を送り、誘導を行う。
イージス艦の場合、RIM-66/67、RIM-156RIM-161RIM-174?などのスタンダード・ミサイルが一般的である。
そこで、本稿ではスタンダード・ミサイルにおいての説明を記載する。

そもそもスタンダード・ミサイルは3Tシリーズ(RIM-2「テリア」?RIM-8「タロス」?RIM-24「ターター」?)の後継として1968年に開発されたもので、今日においては(旧)西側諸国の海軍では最も一般的な艦対空ミサイルであり、日本・オランダ・台湾などでも運用されている。
以下にスタンダード・ファミリーの概要を示す。

タイプSM-1SM-2SM-3SM-6
MRERMRERBlock2Block3Block4Block1ABlock1
全長(m)4.487.974.727.984.74.76.556.556.55
射程(km)40647012070+160+370500?370


上表のSM-1、SM-2の誘導装置の項を参照されたい。
SM-2ではINS(Inertial Navigation System:慣性誘導装置)が搭載されているのに対して、SM-1でlは搭載されていなかった。
つまり、SM-1は常にイルミネーターからの電波を必要としたため、イルミネーターの基数=同時発射可能弾数であった。
これが改善されたのがSM-2で、中間誘導はINSとデータリンクによる補正で誘導が可能になり、Mk-99の拘束時間は着弾前の数秒間で良くなった。
SPG-62は1基につき3〜4発誘導可能と言われるので、SPG-62を3基搭載している世宗大王級、こんごう級、あたご級、アーレイ・バーク級なら9〜12目標、4基搭載されているタイコンデロガ級なら12〜16目標を同時追尾できるということになる。

これらの話はあくまでもSM-2においての話だがSM-3(RIM-161)やSM-6(RIM-174)ではこれとは異なっている。

SM-3はいわば「INSにGPSによる補助を加えた」ミサイルで、SM-3搭載艦はMk-41VLSにGPS入力装置を設け、発射ギリギリまでGPS情報を入力できる装置(VGI)が搭載されている。

このため、SM-3はMk-99による追跡を必要とせず、BMD任務中においても、通常と同じ対空戦闘が可能になっている。
事実、2007年4月26日に行われたタイコンデロガ巡洋艦「レイク・エリー」(CG-70)のBMD試験では同艦がBMD3.6を発動し、SRBM*2目標をSM-3で迎撃しつつ、航空機や巡航ミサイル迎撃用のSM-2を発射し、両目標の迎撃に成功している。

一方で、SM-6(RIM-174)は別名ERAM*3とも呼ばれ、2004年から開発に着手、2009年からは量産化が行われている。
SM-6は、SM-2Block4にAIM-120アクティブ・レーダーシーカーを搭載し、AIM-120のように打ちっぱなしが可能になった。
つまり、ミサイル自身が目標に向かって誘導するため、SPG-62による誘導を必要としない。
これが従来型のSM-2と異なる点である。


*1 eliminator:イルミネーター
*2 Short Range Bailstic Missile:短距離弾道ミサイル
*3 Extended Range Active Missile.

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