Last-modified: 2021-06-25 (金) 20:27:44 (161d)

【SBD】(えすびぃーでぃ)

Douglas SBD "Dauntless(ドーントレス)"/A-24 "Banshee(バンシー)"

ダグラス社が開発したアメリカ海軍艦上急降下爆撃機
名前のSBはスカウトボンバー(偵察爆撃機)、Dはダグラス社を指す。
第二次世界大戦世代の軍用機としては、日本の零戦や英国のスピットファイアと同様、殊勲機として最も愛されている機体の一つである。

本機の原型は、1938年にアメリカ海軍に採用されたノースロップBT-1?で、XBT-2の名称で開発が行われていたが、ダグラス社が開発を引き継ぐ事となり、名称もXSBD-1となった。
1940年に初飛行し、同年に生産開始。1941年から米海軍海兵隊への納入が開始された。
また、米陸軍近接航空支援任務用として「A-24」の名称で使用していた。

機体設計としては、低翼配置の主翼と尾輪式の着陸装置を持つ一般的な物であるが、小型軽量ながら爆弾搭載量が大きく、運動性も優れており、性能は当時としては最高水準であった。
フラップダイブブレーキを兼ねる穴開き式で、引き込み脚を持つ。

太平洋戦争緒戦時には、主力艦爆として対日戦に活躍し、史上初の航空母艦同士の戦闘であった珊瑚海海戦では軽空母祥鳳?」を撃沈、空母「翔鶴」を中破させる戦果を挙げ、ミッドウェー海戦ではTBD「デバステーター」?TBF「アベンジャー」?が戦果を挙げられず撃墜され、全滅に近い損害を受ける中、高空から日本軍の防空の隙を突いて、日本機動部隊の4空母(「赤城」「加賀」「蒼龍?」「飛龍」)の撃沈に貢献した。
派生型も多数開発され、5,900機が生産された。

なお、アメリカ以外の国では、ニュージーランド空軍、自由フランス空軍・海軍、イギリス海軍、メキシコ空軍で使用され、メキシコ空軍は1959年まで本機を使用していた。

スペックデータ(SBD-5)

用途急降下爆撃機
主製造者ダグラス・エアクラフト社
乗員2名
全長10.0902m
全高4.14m
翼幅12.65873m
主翼面積30.2
翼型root:NACA 2415
tip:NACA 2407
空虚重量2,905kg
全備重量4,245kg
最大離陸重量4,853kg
燃料容量980リットル(260 US gal)
発動機ライトR-1820-60「サイクロン」空冷星型9気筒×1基
出力1,200hp(895kW)
プロペラハミルトン・スタンダード 3枚定速プロペラ(直径3.30m)
最高速度410km/h(高度4,300m時)
巡航速度298km/h
航続距離1,794km
フェリー航続距離2,519km
実用上昇限度7,780m
上昇率8.6m/s
翼面荷重141kg/
パワー/マス0.210kW/kg
固定武装ブローニングM2 12.7mm機関銃×2門(前方固定)
ブローニングM1919 7.62mm機関銃×2門(後上方旋回)
爆装2,200lb(1,020kg)までの爆弾を搭載可能。


ミッション爆撃(1)爆撃(2)爆撃(3)
離陸重量4,719kg4,854kg4,735kg
戦闘重量4,492kg
搭載燃料*1
(離陸重量)
961L1,401L625L
搭載燃料
(戦闘重量)
上に同じ961L上に同じ
携行装備1,000lbs爆弾×1発500lbs爆弾×1発1,600lbs爆弾×1発
最高速度406km/h
(高度4,206m)
399km/h
(高度4,785m)
393km/h
(高度4,785m)
上昇能力8.64m/s7.11m/s6.50m/s
実用上昇限度7,407m7,650m7,315m
航続距離1,794km2,165km1,094km


ミッション偵察ロケット弾装備フェリー
離陸重量4,603kg4,853kg4,237kg
戦闘重量4,242kg-
搭載燃料
(離陸重量)
1,401L961L1,401L
搭載燃料
(戦闘重量)
961L上に同じ-
携行装備-500lbs爆弾×1発
+
5インチFEAR
ロケット弾×8発
-
最高速度410km/h
(高度4,785m)
370km/h
(高度4,785m)
-
上昇能力7.87m/s6.05m/s-
実用上昇限度7,955m7,071m-
航続距離2,519km1,352km2,704km


派生型

  • XBT-2:
    BT-1のエンジンと機体構造を改良したSBD原型機。

  • XSBD-1:
    XBT-2を改装した原型機。

  • SBD-1:
    海兵隊用初期生産型。エンジンはライト R-1830-32(出力1,000hp)を搭載。
    武装は7.62mm機銃(前方固定×2門、後方旋回×1〜2挺)を搭載。

    • SBD-1P:
      偵察機型。

  • SBD-2:
    アメリカ海軍用初期生産型。燃料容量が増加している。

    • SBD-2P:
      偵察機型。

  • SBD-3:
    機首の12.7mm機銃を連装化し、防弾鋼板と防弾タンクを搭載したモデル。
    エンジンはライトR-1820-52(出力1,000hp)を搭載。

    • SBD-3A:
      米陸軍用に振り向けられたSBD-3の呼称。陸軍呼称A-24。

    • SBD-3P:
      偵察機型。

  • SBD-4:
    電装品を6Vから24Vへ変更し、プロペラ形状や燃料タンクを改良した型。

    • SBD-4A:
      米陸軍用に振り向けられたSBD-4の呼称。陸軍呼称A-24A。

    • SBD-4P:
      偵察機型。

  • SBD-5:
    主要生産型。エンジンはR-1820-60(出力1,200hp)を搭載。
    前方固定機銃を12.7mm口径に変更。

  • SBD-5A:
    米陸軍発注機体(A-24B)のうち海軍へ納入された機体の米海軍呼称。

  • SBD-6:
    最終生産型。エンジンはR-1820-66(出力1,350hp)を搭載。

  • A-24「バンシー」:
    SBD-3Aの米陸軍呼称。

  • A-24A「バンシー」:
    SBD-4の米陸軍呼称。

  • A-24B「バンシー」:
    米陸軍発注機体。装備等はSBD-5準拠。

  • RA-24:
    1942年以降の米陸軍保有機の呼称。A、B型がある。

  • F-24:
    1947年以降の米空軍保有機の呼称。A、B型がある。

  • QF-24A:
    標的用無人機改修型。

  • QF-24B:
    無人機管制機改修型。

  • Dauntless DB.Mk 機
    SBD-5の英軍での呼称。少数機が供与されたが実戦配備されず。


*1 搭載可能燃料は機体内燃料タンクに254gal(961リットル)、落下増槽タンクを58gal (220リットル) ×2の合計370gal(1,401リットル)。

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