Last-modified: 2022-10-09 (日) 18:26:03 (57d)

【RIM-7】(あーるあいえむなな)

RIM-7 Sea Sparrow(シースパロー).

アメリカで開発された短距離艦対空ミサイル(BPDMS*1)。
敵が発射した対艦ミサイル撃墜する防御的運用が想定されている。

元々は技術的困難に直面して計画中止となった「RIM-46『シーモーラー』」計画に代わり、AIM-7「スパロー」空対空ミサイルを急遽艦艇に搭載したもの。
1967年の試験開始直後に発生した「エイラート事件」を契機に、早急な対艦ミサイル対策が必要になった経緯がある。

アメリカ海軍のほか、NATO諸国や日本の海上自衛隊など、非常に多くの水上艦に採用された。
古い設計ゆえ最新の対艦ミサイルが行うシースキミングへの対応が困難なため、後継のRIM-162「ESSM」に更新される予定。

エイラート事件

1967年7月12日未明に発生した、エジプト・イスラエル間の偶発的な遭遇戦。
イスラエルがエジプトに対して挑発的な領海侵犯を繰り返しており、エジプト海軍が報復措置に出た事が背景にある。

公海上を航行していたイスラエル駆逐艦「エイラート」をエジプト軍のコマール型(プロジェクト183R型)ミサイル艇2隻が捕捉し、交戦。
ミサイル艇から計4発のP-15「テルミート」(SS-N-2「スティクス」)対艦ミサイルが発射され、3発が命中、エイラートを撃沈した。
これはソ連製対艦ミサイルにとって鮮烈なバトルプルーフとなり、現代海戦がミサイル戦の様相を呈する嚆矢となった。

採用国

  • 現在も運用
    • ベルギー
    • ブルガリア
    • チリ
    • デンマーク
    • ドイツ
    • ギリシャ
    • イタリア
    • 日本
    • 韓国
    • メキシコ
    • オランダ
    • ノルウェー
    • ポルトガル
    • スペイン
    • トルコ
    • アメリカ

  • 過去の運用国
    • オーストラリア
    • カナダ
    • ニュージーランド

スペックデータ

タイプRIM-7HRIM-7FRIM-7MRIM-7P
全長3.66m
直径20.3m
全幅1.02m
翼幅-103.0cm101.6cm
発射重量197kg231kg
有効射程8km18km-
最大射程26km
速度Mach4.0
推進方式固体推進ロケットモーター
エンジンエアロジェット
Mk.38/52 Mod2
(単一推力)
ハーキュリーズMk.58 Mod4
(二重推力)
弾頭Mk.38拡張ロッド
(30kg)
Mk.71 爆風破片弾頭
(39kg)
WDU-27/B 爆風破片弾頭
(40kg)
誘導方式セミアクティブレーダー誘導


バリエーション

RIM-7E
初期型。
AIM-7Eと有意な差異はなく、イルミネーターF-4「ファントム供火器管制装置を人力操作・目視照準の簡易方位盤に設置したMk.115を使用していた。
艦艇用の射撃指揮装置と相性が悪く、Mk.25 GMLS発射機もアスロック用8連装発射機Mk.112を76mm連装砲のマウントに組み込んだもので使い勝手が悪かったという。
RIM-7H
翼が折り畳み式に変更され、AN/SPS-65自動式イルミネーターに対応。
発射機もMk.25よりも軽い専用のMk.29 GMLS・8連装発射機に変更。多くの艦艇で運用された。
RIM-7F
誘導システムを半導体素子化して軽量化し、ロケットモーターを加速用と巡航用の二重推進式にして射程を延伸、弾頭を大型化したモデル。
RIM-7M/P
推力偏向装置を搭載し垂直発射システムに対応したモデル。
RIM-7R
赤外線誘導の実装を目指した試験モデル。実戦配備されなかった。
RIM-7T
RIM-7Pの後継機として開発されていたモデル。抜本的に設計変更したESSMに発展した。

*1 Basic Point Defense Missile System(基本個艦防空システム)の略。

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