Last-modified: 2019-10-18 (金) 11:34:20 (31d)

【P-40】(ぴーよんじゅう)

Curtiss P-40"Tomahawk(トマホーク)" / "Kittyhawk(キティホーク)" / "Warhawk(ウォーホーク)".

アメリカのカーチス社が1930年代に開発・生産し、アメリカ陸軍航空隊に採用された単発レシプロ戦闘機
性能的には平凡な機体であったが、実用性が高く量産体制が整っていたこともあり、第二次世界大戦当初の連合国軍航空部隊の主力機としてドイツ空軍機や日本軍機を相手に活躍した。

当初、本機はP-36「ホーク」戦闘機のエンジンを、空冷エンジンから液冷エンジンに改めた改良型として開発された。
1938年に初飛行した原型機は、P-36よりも50kmm/hも早い速度性能を買われ、直ちに量産命令が下された。
当初の量産型はフランス空軍に引き渡される予定だったが、引渡し前にフランスがドイツに降伏したため英国空軍が引き取り、「トマホーク機廚箸靴萄陵僂気譴拭

その後、改良型が次々と開発され、本国のUSAAFや英国のみならずカナダ軍やオーストラリア軍、ニュージーランド軍、自由ポーランド軍やトルコ軍、ブラジル軍、南アフリカ空軍でも採用された。
また、ソ連軍や中華民国軍でも採用されている。

しかし、基本設計の古い本機はドイツ空軍Bf109日本軍零戦などといった枢軸国の戦闘機に比べると武装が貧弱で、大戦中期以降はP-51「マスタング」P-38「ライトニング」P-47「サンダーボルト」といった新鋭機に主力の座を譲ることになった。
結局本機は、1944年までに13,738機が生産された。

スペックデータ(P-40E)

乗員パイロット1名
全長9.665m
全高3.25m
翼幅11.367m
翼面積21.9
翼型ルート:NACA2215、チップ:NACA2209
空虚重量2,686kg
総重量3,862kg
発動機アリソン V-1710-39液冷V型12気筒×1基(出力1,240hp(920kW))
プロペラカーチス・ライト電動定速プロペラ3枚翅
最高速度538km/h(高度4,600m)
巡航速度496km/h
航続距離1,152km(エンジン出力70%)
上昇限度8,900m
高度到達時間15,000ft(4,600m)まで6分15秒
翼面荷重171kg/
パワー/マス0.23kW/kg
武装ブローニングM2 12.7mm重機関銃×6挺(装弾数235発)
爆装3箇所のハードポイント(胴体下と主翼下)に110〜450kg爆弾を910kgまで搭載可能


バリエーション

  • モデル81:
    モデル75を改造した原型機。
    エンジンはターボ過給器付きのアリソンV-1710-11(離昇出力1,150hp)を搭載。
    全長も75竸ばされ、コックピットが後方に移されたが、前方視界が極めて悪かった。

  • XP-37:
    モデル81を米陸軍が審査した時の呼称。社内呼称モデル75I。

  • YP-37:
    アリソンV-1710-21エンジン搭載の実用試験機。
    ターボ過給器の不調が目立ち、満足な試験飛行が不可能だったため、1942年に計画中止となった。

  • XP-40:
    P-36AにV-1710-19エンジンを搭載した改良型原型。社内呼称モデル75P。

  • P-40:
    米陸軍向けの初期生産型。V-1710-33エンジン(1,040hp)を搭載。
    武装は主翼内にブローニングM1919 7.62mm機銃を搭載。

    • RP-40:
      偵察機型。

    • TP-40:
      複座の操縦士転換練習機へ改造した型。
      胴体燃料タンクは廃されている。

    • ホーク81A-1:
      フランス空軍向けP-40。フランス降伏によりイギリス空軍が受領。

    • トマホークMk.機
      ホーク81A-1のイギリス空軍での呼称。

  • P-40A:
    P-40にカメラを搭載した非制式の写真偵察機の呼称。1機のみ製作。

  • P-40B:
    P-40の改良型。
    自動漏り止めタンク、翼内7.62mm機銃を2丁増設して4挺にした。

    • トマホークMk./Mk.A:
      英国供与型。B型相当の機体。社内呼称ホーク81A-2。

  • P-40C:
    B型の改良型。
    改良型自動漏り止めタンク、さらに2丁の機銃増設を施したが飛行性能は犠牲になった。

    • トマホークMk.B:
      英国供与型。C型相当の機体。社内呼称ホーク81A-3。

    • ホーク81A-2/3:
      輸出型。イギリスに供与予定だった機体を中国が購入したもの。
      中国国民党軍に引き渡され、アメリカ合衆国義勇軍(AVG、愛称「フライング・タイガース」)が使用した。

  • P-40D:
    再設計改良型。V-1710-39(-F3R)エンジン(1,150hp)を搭載。
    武装は12.7mm機銃×4挺。

  • P-40E:
    D型の改良型。翼内搭載機銃を12.7mm機銃×6挺に強化。

    • P-40ES:
      複座練習機型。

    • P-40EF:
      ソビエト空軍がE型・K型を写真偵察機として改造した型。

    • キティホークMk.A:
      英国供与型。D型相当の機体。社内呼称ホーク87A-2。
      アメリカ陸軍航空軍ではP-40E-1と呼称。

  • P-40F:
    パッカードV-1650-1(マーリン28型、出力1,300hp)エンジン搭載の性能向上型。
    武装は翼内12.7mm機銃×6挺。

    • XP-40F:
      D型にマーリン28型エンジンを搭載したプロトタイプ。

    • P-40F(P-40F-1):
      パッカードV-1650-1エンジンを搭載した初期生産型。

    • P-40F-5:
      胴体後部を長胴化した型。

    • P-40F-10:
      手動操作のカウルフラップを装備した型。

    • P-40F-15:
      防寒装備を備えた型。

    • P-40F-20:
      コックピットの酸素流入装置を変更した型。

    • YP-40F:
      試験機型。

    • P-40R-1:
      マーリンエンジンの不足により、アリソンV-1710-81エンジンを搭載した型。

    • キティホークMk.供
      英国供与型。F型またはL型相当の機体。社内呼称ホーク87B-2。

  • P-40G:
    P-40にトマホークMk.Aの主翼(7.7mm機銃×4挺仕様)、防弾鋼板、防弾ガラスを取り付けた機体。
    一部はソ連へ供与。

  • P-40J:
    排気タービン装備予定の高高度戦闘機型。計画のみ。

  • P-40K:
    E型の改良型。エンジンはアリソンV-1710-73を搭載。

    • P-40K-1:
      中国へレンドリース予定だったものを真珠湾攻撃後にアメリカ陸軍航空軍と英国空軍が引き取った機体。

    • P-40K-5:
      ロータリーバルブ冷却器を備えた型。

    • P-40K-10:
      胴体尾部を長胴化した型。

    • P-40K-15:
      防寒装備を備えた型。

    • TP-40K:
      複座練習機型。

    • XP-40K:
      主翼のルートラジエーター試験機。
      エンジンはV-1710-43を搭載。

    • キティホークMk.掘
      英国供与型。K-1型またはL型またはM型相当の機体。社内呼称ホーク87B-3。

  • P-40L:
    軽量化モデル。
    F型とほぼ同様だが、一部装備品が異なる。

    • P-40L-1:
      P-40F-5と同様の機体。一部装備品が異なる。

    • P-40L-5:
      燃料容量を削減した型。

    • P-40L-10:
      エンジンシステムを改良し、電気補助翼を備えた型。

    • P-40L-15:
      改良されたキャブレターフィルターと信号灯を備えた型。

    • P-40L-20:
      無線や電機システムを変更した型。

    • P-40L-25:
      567機発注もキャンセルされ製造されず。

    • P-40L-30:
      60機発注もキャンセルされ製造されず。

    • P-40R-2:
      V-1710-81エンジンを再搭載した型。

  • P-40M:
    K型のエンジン換装型。
    アリソンV-1710-81(1,360hp)を搭載、細かい改善点以外はK型と同等。

    • P-40M-1:
      初期生産型。

    • P-40M-5:
      キャブレターエアフィルターとエルロンを改良した型。

    • P-40M-10:
      燃料システムを改良した型。

    • TP-40M:
      複座練習機型。

    • キティホークMk.掘
      英国空軍およびオーストラリア空軍・ニュージーランド空軍供与型。

  • P-40N:
    最終生産型。
    機体が軽量化され、アリソンV-1710-81(後に-99、-115)エンジンを搭載。

    • P-40N-1:
      初期生産型。主翼機銃は4挺。

    • P-40N-5:
      コックピットキャノピーを改良した型。
      主翼機銃を6挺に増強している。

    • P-40N-6:
      P-40N-5の胴体に偵察用カメラを搭載した現地改造型。

    • P-40N-10:
      防寒装備を備えた型。主翼機銃は4挺。

    • P-40N-15:
      バッテリーを移動し、主翼燃料タンク大型化、主翼機銃を6挺に増強した型。

    • P-40N-16:
      P-40N-15の偵察機改造型。

    • P-40N-20:
      アリソンV-1710-99エンジン搭載型。

    • P-40N-25:
      改良型計器盤と非金属性燃料タンクを備えた型。

    • P-40N-26:
      P-40N-25の偵察機改造型。

    • P-40N-30:
      バルブと電機システムを変更した型。

    • P-40N-35:
      システムを変更して新型の無線機を搭載した型。

    • P-40N-40:
      改良された燃料タンクや新型の無線機および酸素システムを装備した型。
      エンジンはV-1710-115(1,360hp)を搭載。

    • TP-40N:
      複座練習機型。

    • XP-40N:
      バブルキャノピーに改良されたN型の非公式呼称。

    • キティホークMk.検
      英国供与型。N型相当の機体。社内呼称ホーク87V/W。

  • P-40P:
    マーリンエンジン搭載型。マーリンエンジンの不足により実現せず。

  • P-40Q:
    エンジンを2段式スーパーチャージャー装備のV-1710-121に換装、水滴型風防を装備、冷却システムの更新など徹底改良された型。
    最高速度680km/hを出すP-40最高性能モデルだが、P-51などの新鋭機には及ばないため採用されなかった。

  • P-40R:
    F型・L型のエンジンをアリソンV-1710-81に換装した型。主に練習機として使用。

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