Last-modified: 2022-02-16 (水) 07:48:57 (474d)
【OYQ-5】 †
海上自衛隊が運用していた戦術情報処理装置。
搭載艦にははつゆき型護衛艦がある。
本システムはこれまでのOYQ-4 WESとは違い、初の国産開発となった。
これは海自プログラム業務隊と三菱電機の共同開発によるもので、TDS(Target Direction System)とも呼ばれる。
システムの性能そのものはミサイル護衛艦のCDSとして開発されたOYQ-1 WESに相当するとされている。
OYQ-5はセンサー情報による脅威評価(リコメンド)を行い、76mm単装砲や短SAMシステム(シースパローミサイルシステム)の管制を行える。
また、これらの射撃管制を司る国産の射撃指揮装置「FCS-2」も初めて搭載された。
しかしながら、レーダーと武器システムとの連接が行えず、リアクションタイム(応答時間)には限界があった。
一方でセントラル・コンピュータにはUYK-20・1基が採用されたものの、コスト削減と処理能力の不足により、リンク11の搭載は断念された。
その代わり、変則的ではあるがテレタイプ受信用のリンク14を搭載している。
このため、OYQ-5搭載艦は非NTDS艦とも呼ばれている。
なお、建造時に本システムが搭載されたのははつゆき型のみだったが、後にいしかり型護衛艦やゆうばり型護衛艦にも搭載された模様である。
改良型として、リンク11との連接に対応したOYQ-6や、OYQ-101 ASWDSとの連接に対応したOYQ-7がある。