Last-modified: 2023-01-07 (土) 04:16:40 (265d)
【NBC偵察車】 †
2010年に陸上自衛隊で部隊使用承認された、国産の大型装輪装甲偵察車。
従来の化学防護車・生物偵察車を統合し、NBC兵器に汚染された状況下での偵察を一元的に行う目的で開発された。
主な任務は、NBC兵器の使用やバイオハザードが疑われる状況下での環境情報の収集・解析。
収集した情報はデータリンクを介して友軍に伝達され、作戦行動に反映される。
車体は解析機器を収容するために特に大きく作られている(日本国内の公道を走る都合上、装甲車の基準ではそれほど大きくない)。
車体前部に大型窓を持つキャビン、中央部に機関室、左側に通路、後部にNBC観測室を持つ構造。
駆動系は4軸8輪の装輪式で、そのうち前2軸の4輪で操舵する。
装甲防護面では、通常の銃砲弾や爆弾への対処に加えて気密処理・放射線遮蔽処理も施されている。
遮蔽困難な中性子線への被曝が想定される場合、車体前部に追加の遮蔽板が取り付けられる。
また、一応は自衛戦闘も想定されており、リモコン操作式の銃架を車体中央上部左側に備えている。
車内には放射線測定器やガス検知器などが搭載される。
また、車体後部右側にゴム手袋が突き出る構造になっていて、車内から窓越しに検体等の採取を行える。
なお、化学防護車に装備されていた機械式マニピュレーターは現場から不評であったため採用されていない。
配備先 †
- 化学学校(大宮駐屯地)
- 化学教導隊
- 武器学校(土浦駐屯地)
- 武器教導隊
- 陸上総隊隷下
- 中央特殊武器防護隊(大宮駐屯地)
- 東北方面隊
- 第6師団隷下
- 第6特殊武器防護隊(神町駐屯地)
- 第6師団隷下
- 中部方面隊
- 第3師団隷下
- 第3特殊武器防護隊(千僧駐屯地)
- 第3師団隷下
- 西部方面隊
スペックデータ †
乗員 | 4名 |
全長 | 8m |
全高 | 3.2m |
全幅 | 2.5m |
戦闘重量 | 約20t |
エンジン | カミンズVTA903 4サイクルV型8気筒液冷ターボチャージドディーゼル(出力500hp) |
最大速度 | 95km/h(路上) |
兵装 | M2 12.7mm重機関銃×1挺 観測・検知測定機器一式(放射能測定装置、ガス検知器、大気安定度測定装置など) |
製作 | 小松製作所 |