Last-modified: 2017-02-25 (土) 12:57:53 (149d)

【M151】(えむいちごーいち)

M151 MUTT(マット)*1

アメリカのフォードモーター社がアメリカ陸軍および海兵隊向けに開発した、四輪駆動式の小型汎用トラック。
ジープの後継として1960年に開発され、1990年代までアメリカ機械化歩兵部隊の主力装備であった。
形状がジープと酷似している事から「ケネディジープ」、または単に「ジープ」と呼ばれる事も多い。

ベトナム戦争で初めて実戦投入され、陸軍では1990年代初期まで使用されていた。
現在、多くの部隊では後継のHMMWVに更新されているが、軽量な設計のため海兵隊空挺部隊ではなおも現役にある。

軍事的蛮用を想定して頑丈・大雑把に作られているが、基本的には単なるトラックである。
車体にはモノコックフレームを採用しており、車高の低さ・軽量さ・構造の単純化を図っている。
車高を抑えるために天井もドアも窓も全て取り払われた完全なオープンカーであり、銃砲撃に対する生存性は皆無だった。
また、車体構造が牽引などの局所的負荷に比較的弱く、輸送に際してはいくらかの注意を要する。

車体後部に銃架を備えており、ここに武装を施す事で多少の火力支援も可能。
また、戦闘を想定しない場合は後から上部構造物(皮革製の幌とドア)を設置して風雨を遮る事も可能。
ただし、構造上の問題から上記二つを同時に実現する事はできなかった。

アメリカのほか、カナダ、デンマーク、イスラエル、イギリス他、多くの国の軍隊で導入された。

関連:ジープ M422? HMMWV グロウラーITV? 73式小型トラック

スペックデータ

乗員4名
全長3.38m
全高1.80m
全幅1.63m
ホイールベース2.16m
戦闘重量1,070kg
懸架
・駆動方式
パートタイム4WD
4速MT×2速副変速機
サスペンション前:ダブルウィッシュボーン+コイル
後:スイングアクスル+コイル(A2以外)
  セミトレーリングアーム+コイル(A2のみ)
エンジンフォード製 直列4気筒OHV水冷ガソリンエンジン(出力71hp)
最高速度N/A
行動距離N/A
武装固定武装なし
必要に応じて機関銃迫撃砲無反動砲対戦車ミサイルが搭載される


主なバリエーション

  • M151:
    1960年発表の初期型。
    リアサスペンションの欠陥からコーナリング時の横転事故が多発した。

  • M151A1:
    1964年発表の改良型。
    横転事故の問題を解決するため、リアサスペンションの改良が行われた。
  • M151A2:
    1970年発表の改良型で、一連のバリエーションにおける車体改良の最終型。
    リアサスペンションをセミトレーリングアームへと変更し、前後のターンシグナルランプを大型化、フロントフェンダー前端の形状も変更された。
  • M718:
    衛生兵が運用する後送用の救急車。
    リアオーバーハングを延長し、担架を収容できる様にしている。
    ベースに準じて初期型、A1、A2の各型がある。

  • M1051:
    アメリカ海兵隊向けの軽量消防車。

  • MRC108:
    地上の前線から航空管制を行うための通信車両。
    マルチバンド通信機を搭載。


*1 Military Utility Tactical Truckの略。
*2 Fast Assault Vehicle:高速攻撃車両。

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