Last-modified: 2020-10-01 (木) 18:13:02 (1096d)
【M-84】 †
ユーゴスラビアが1980年代に開発した主力戦車。
ソ連のT-72Mをベースにしており、1984年から部隊配備が開始された。
基本構造はT-72と同じだが、砲塔上部に筒状の環境センサーが装備され、暗視照準装置をアクティブ式からパッシブ式に変更、レーザー測遠機と自動リンクした弾道計算機を搭載している。
エンジンは、V-84液冷ディーゼルエンジンにターボ過給器とインタークーラを加えたV-46TKへと換装されている。
戦歴ではユーゴスラビア紛争や湾岸戦争で使用された。
ユーゴスラビア以外では、クロアチアやスロベニア、セルビアなどでも運用されているほか、クウェートやイラク戦争後の新生イラク軍に輸出されている。
スペックデータ †
乗員 | 3名 |
全長 | 9.53m |
全高 | 2.19m |
全幅 | 3.57m |
戦闘重量 | 48t |
懸架方式 | トーションバー方式 |
エンジン | V-46TK 液冷ターボチャージドディーゼルエンジン(出力1,000hp) |
登坂力 | 58% |
超堤高 | 0.85m |
超壕幅 | 2.8m |
最大速度 | 65km/h(路上・整地) |
行動距離 | 500km |
装甲 | 複合装甲 |
兵装 | 2A46 51口径125mm滑腔砲×1門(携行弾数42発) M87 12.7mm機関銃×1挺(対空用、携行弾数300発) M86? 7.62mm機関銃×1挺(主砲同軸、携行弾数2,000発) 5連装発煙弾発射機×2基 |
生産台数 | 約500両 |
主なバリエーション †
- M-84:
ユーゴスラヴィアでライセンス生産された型。
輸出型はクウェート軍に200輌配備され、イラク戦争後のイラク軍でも使われている。
- M-84A:
M-84の発展型。
- M-84A1:
ユーゴスラヴィアで生産。
射撃統制装置の強化及びエンジンを1,000hpに強化している。
- M-84AB:
クウェートに輸出された発展型。
コンピューター制御式のSUV-M-84射撃管制装置を搭載しているほか、DNNS-2昼夜間ガンサイト、新型の各種ペリスコープや通信装置、ジャイロコンパスなどを装備している。
- M-84ABN:
M-84ABに地上ナビゲーターを搭載した型。
- M-84ABK:
指揮戦車型。
指揮系統のための機器や地上ナビゲーター、能力の高い交信システムを搭載する。
- M-84AB1:
2005年にセルビア・モンテネグロで発表されたM-84ABの発展型。
- M-84ABI:
装甲回収車型。
- M-84A4「スナイペル」:
クロアチアで生産されたM-84A/ABの発展型。
SCS-84昼夜間ガンサイトを搭載し、弾道計算機などのコンピューター類を強化している。
- M-95「デグマン」:
M-84Aをベースに改修版の爆発反応装甲・レーザー誘導型対戦車ミサイル発射機能などを採用した発展型。
- M-95「コブラ」:
M-84A4をベースにした発展型。
- M-84AS(M-2001):
セルビア・モンテネグロで開発された発展型。準T-90S仕様。
- M-84A: