Last-modified: 2016-08-08 (月) 11:35:57 (2608d)
【M-105】 †
Klimov M-105(VK-105)
ソ連のクリーモフ設計局?で開発された、1,000馬力級の航空機用液冷レシプロエンジン。
フランス製の「イスパノ・スイザ12Y」レシプロエンジンを「M-100」としてライセンス生産した際の経験を元に1940年に設計された。
当初はM-105と呼ばれていたが、第二次世界大戦中にVK-105に変更された。
1段2速式過給器や1気筒あたり2つの排気バルブ、イーチバランスシャフトなど当時としては先進的な構造を備えていた。
大戦中は9万基以上が製造され、主にLaGG-3?やYak-1などに搭載されていた。
主な搭載機 †
- ソ連
- フィンランド
- モラーヌ・ソルニエM.S.406
- モラーヌ・ソルニエM.S.406
仕様緒元 †
タイプ | 液冷レシプロエンジン |
ボア×ストローク | 148mm×170mm |
排気量 | 35.09L |
乾燥重量 | 620kg |
圧縮比 | 7.1 |
シリンダー配列 | V型12気筒 |
過給器 | 遠心式スーパーチャージャー1段2速 |
出力 | 1,210hp/2,600rpm(離昇?出力) 1,180hp(高度2,700m) |
比出力 | 34.5hp/L |
出力重量比? | 1.95hp/kg |
派生型 †
- M-105P:
Yak-1やLaGG-1などの戦闘機向けに開発された型。
出力1,050hp前後、V字型に配列されたシリンダーの間にプロペラ同軸機関砲を搭載できた。
- M-105PA:
小改良型。1941年から生産された。
- M-105PF(VK-105PF):
高高度での性能を犠牲にする代わりに低空での出力を増大させた型。
Yak-1B、Yak-7B、Yak-9、LaGG-3後期型などに搭載された。
- VK-105PF2:
更なる出力向上を図ったモデル。出力1,300hp程度。
Yak-3に搭載。
- M-105PD:
高高度性能を向上させたモデル。試作のみ。
- M-105R:
減速比を下げた爆撃機向けモデル。
Pe-2、Yak-4などに搭載。
- M-105RA:
M-105RにM-105PAと同様の改良を加えた型。