Last-modified: 2022-06-18 (土) 06:01:09 (357d)
【L-90】 †
スイスのエリコン社が開発した高射砲。
正式には「KDA 35mm高射機関砲」と呼ばれる(「L-90」は90口径を表す通称である)。
単なる機関砲ではなく、専用のレーダーで目標を捕捉し、火器管制装置が自動迎撃を行う事ができる。
システム全体を車載するのは至難であり、艦艇以外では機関砲本体・火器管制装置・電源装置の3ユニットに分割される。
輸送車両は標準化されておらず、各軍のトラックや軍用車両に搭載する場合もあれば、牽引される場合もある。
スペックデータ †
口径 | 35mm(90口径) |
全長 | 7,800mm |
砲身長 | 3,150mm |
重量 | 6,700kg |
砲架 | アウトリガーに4輪を装備。 |
使用砲弾 | 35mm×228 |
発射速度 | 550発/分(単装)/1,100発/分(連装) |
照準範囲 | 俯角-5度〜+92度 |
旋回角 | 360度 |
射程 | 約6,000m(焼夷榴弾)/約12,600m(曳光弾、曳光7秒) |
有効射高 | 4km |
製作 | 35mm砲:スイス・エリコン社、日本製鋼所 射撃統制装置:スイス・エリコン社、三菱電機 |
バリエーション †
- 車載型
- KDA:
初期型。
87式自走高射機関砲やゲパルトに搭載されている。
- KDB:
KDAをベースにした軽量改良型。
- KDC:
給弾方式をベルト給弾式からリンクレス方式に変更した型。
- KDE:
KDAをもとに発射速度を落とし軽量化した型。
89式装甲戦闘車の武装として搭載されている。
- KDG:
口径35mmのリヴォルヴァーカノンモデル。
35/1000とも呼ばれる。
- KDA:
- 牽引型
- GDF-001:
初期型。
陸上自衛隊のL-90はこのタイプ。
- GDF-002:
フェランティ社製射撃統制システムを採用した改良型。
- GDF-003:
GDF-002に自己潤滑性材料の採用などの改良を施したマイナーチェンジモデル。
- GDF-003:
- GDF-005:
ガンキング照準器とレーザー測距儀を組み込んだ新しい射撃統制システムを採用した全面改良型。
「スカイ・ガード」システムとして広く採用された。
- GDF-006:
GDF-001/002/003をAHEAD弾(Advanced Hit Efficiency And Destruction)の運用に対応させたモデル。
- GDF-007:
GDF-005をAHEAD弾の運用に対応させたモデル。
- GDF-020:
KDGを搭載した単装モデル。
「スカイ・シールド」システムとして市場に提示されたほか、ドイツ陸軍では、MANTIS次期空間防護システム(旧称 NBS C-RAM)として採用されている。
- 90式35mm連装機関砲:
GDF-002のチャイニーズコピーモデル。
- GDF-001:
- 艦載型