Last-modified: 2021-10-07 (木) 23:20:32 (719d)
【Ka-60】 †
Камов Ка-60 <<
ロシアのカモフ社が開発・製造する中型双発の汎用ヘリコプター。
民間型の型名はKa-62。
Mi-8シリーズの後継として1984年から開発が開始され、1997年に原型機であるKa-60-1が完成。1998年に初飛行した。
それまでカモフの機体といえば二重反転ローターが定番であったが、本機ではそれを廃し、4枚ブレードのシングルローターとダクテッドファンの組み合わせになっている。
また、名前のとおりシャチに似た流線型の胴体を持っており、全体形はドーファン2に酷似している。
ただし、寸法はドーファン2よりも一回り大きく、エンジンもリビンスクRD-600Vを双発で備えており、輸送能力も高い。
胴体が太いためか、テイルブームにはT尾翼を備えている。
輸出型のKa-62Mは、Ka-60やKa-62よりも更に一回り大きく、メインローターも5枚ブレードに変更されている。
また西側の需要を意識して、エンジンをGE T700またはCT-7*2へ換装しており、各種アビオニクスも西側の規格へ変更されている。
主な運用国 †
- ロシア
- ロシア空軍(100機発注)
- ブラジル
- アトラスタクシーエアロ(7機発注)
- コロンビア
- バーティカル・デ・アビエーション(5機発注)
- バーティカル・デ・アビエーション(5機発注)
スペックデータ †
乗員 | 1〜2名+降下要員14名 |
積載量 | 2,000kgまでの機内積載物、または2,500kgまでの機外搭載物 |
主ローター直径 | 13.50m |
テイルローター直径 | 1.40m |
全長 | 13.47m |
全高 | 4.00m |
全幅 | 1.90m |
空虚重量 | 3,500kg |
最大離陸重量 | 6,500kg |
エンジン | サトゥールン RD-600Vターボシャフト×2基 (出力1,282shp(975kW)) |
超過禁止速度 | 300km/h |
巡航速度 | 265km/h |
実用航続距離 | 700km |
戦闘行動半径 | 300〜500km |
実用上昇限度 | 5,150m |
戦闘時上昇限度 | 2,100m |
バリエーション †
- Ka-60:
多目的型。
- Ka-60U:
訓練ヘリコプター型。
- Ka-60K:
ロシア海軍向け。
- Ka-60R:
偵察型。
- Ka-62:
民間型。
アビオニクスの改善やキャビンの窓の大型化を行ったほか、トランスミッションは変更されメインブレードは5枚となった。
エンジンはチュルボメカ? アルディデン*3(Ardiden)3G(巡航時:680shp/1,252kW、離陸時:1,776shp/1,324kW)を装備する。
- Ka-62M:
輸出型。
エンジンをGE T700(またはCT7-2D1)に変更し、メインブレードを5枚に変更している。
- Ka-64「スカイホース」:
アグスタとの共同開発による発展型。計画中止。