Last-modified: 2014-01-02 (木) 11:58:47 (1182d)

【Il-2】(あいえるつー)

イリューシンIl-2「シュトルモビク」。

第二次世界大戦で活躍したソ連の攻撃機
この時代におけるソ連機の中でも最も有名な機体のひとつである。
1939年に原型機が完成し、1941年には量産が開始された。

その最大の特徴は、航空機とは思えないほどの頑丈さにある。
胴体前部は厚い装甲板でできており、これに胴体後部や翼を付けた様な構造で、20mm以上の砲火でなければ撃墜できなかったと言われた。
1941年夏より配属が開始されると、ドイツ軍機甲部隊に対し大いに戦果を上げたため、指導者・スターリンはイリューシンの工場に
赤軍は朝食と同じくらいにIL-2を必要としている!」
と打電したという。

総生産数は36,163機と、第二次世界大戦中に各国で生産されたどの戦闘機よりも多く*1ソ連軍兵士は「空飛ぶ戦車」と呼び、ドイツ軍兵士からは「黒死病」と恐れられた。

関連:タンクバスター A-10

スペックデータ

乗員2名
全長11.65m
全高4.2m
全幅14.6m
主翼面積38.5
全備重量5,880kg
発動機ミクーリン AM38F液冷V型12気筒(出力1,700hp)×1基
最高速度414km/h
実用上限高度6,500m
航続距離720km
上昇率10.4m/s
装甲6mm(エンジン前部)
4mm(エンジン側面)
6mm(コックピット側面。後に8mmに増強)
12mm(操縦席背面)
武装ShVAK 20mm機関砲×2門(初期)
VYa-23 23mm機関砲×2門
ShKAS 7.62mm機関銃×2門(固定)
Berezin UBT 12.7mm機関銃×1門(後部旋回)
爆装600kgまでの爆弾とRS-82 82mmロケット弾8発またはRS-132 132mmロケット弾4発を搭載可能。

派生型

  • 原型機
    • TsKB-55:
      複座型原型機。重量過多で不採用。

    • TsKB-57:
      TsKB-55の単座軽量化型。AM-38エンジン(1,575hp)を搭載。

  • 主要生産型
    • Il-2:
      TsKB-57に若干の設計変更を施した初期生産型。

    • Il-2M:
      後部銃手席を加えた複座型。AM-38Fエンジン(1,720hp)を搭載。

    • Il-2M3:
      Il-2 タイプ3とも呼ばれる主翼改良型。
      主翼後退角が付けられ、固定武装のShVAK 20mm機関砲をVYa-23 23mm機関砲に変更している。

    • Il-2 NS-37:
      Il-2 タイプ3Mとも呼ばれる、翼下にNS-37 37mm機関砲ポッドを搭載した型。

    • Il-2 ShFK-37:
      翼下にShFK-37 37mm機関砲ポッドを搭載した型。

    • Il-2 NS-45:
      翼下にNS-45 45mm機関砲ポッドを搭載した型。

    • Il-2T:
      航空魚雷を搭載する雷撃機型。海軍航空隊で使用された。

    • Il-2U:
      U-Il-2とも呼ばれる複座練習機型。

  • 試作型
    • Il-2I:
      単座重装甲戦闘機型。試作のみ。

    • Il-2 KSS:
      形状を空力学的に洗練した型。少数機製作。Il-10?へと発展した。

    • Il-2 M-82:
      エンジンをシュベツォフASh-82(M-82)空冷星形複列14気筒(1,675hp)に換装した機体。
      少数機が製作されたのみに留まる。

*1 単一機種としては史上最多の生産数である。

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