Last-modified: 2020-02-27 (木) 14:32:59 (210d)

【G91】(じーきゅうじゅういち)

Fiat G.91
1950年代、イタリアのフィアット?社(現アレニア?社)が開発した攻撃機
NATO諸国の攻撃機開発要求に対し、アメリカ製のF-86Dを基にして設計開発された。
パイロットからは「ジーナ」の愛称で呼ばれていた。

当初はNATO標準機としての採用を目論んで設計されたが、各国が独自開発に舵を切ったため当初の計画は破綻した。

配備はイタリア空軍の他、西ドイツ空軍に輸出され、南部航空同盟(メッサーシュミット、ドルニエ、ハインケルの3社)によるライセンス生産も行われた。
後に西ドイツ空軍機の一部はポルトガル空軍に移管され、アフリカ植民地のゲリラや反乱軍に対する攻撃に使用された。
ポルトガル空軍機の一部はAIM-9空対空ミサイルを搭載できるように改修され、迎撃戦闘機としての任に就いている。

主な運用国

  • 西ドイツ空軍(G.91R/3、G.91R/4、G.91T/3)
  • イタリア空軍(G.91R/1、G.91T/1、G.91Y、G.91 PAN)
  • ポルトガル空軍(G.91R/4、G.91R/3、G.91T/3(いずれも西ドイツ空軍の中古品))

全機退役済み。
イタリアではAMXMB339?、ドイツではアルファジェット?F-4に置き換えられた。

スペックデータ

G.91R
種別攻撃機
主任務攻撃・偵察
主契約社フィアット?
初飛行1956.08.09(試作機)
乗員パイロット1名
全長10.3m
全高4m
翼幅8.56m
主翼面積16.4
翼型root:NACA 65A112、tip:NACA 65A111
空虚重量3,100kg
総重量5,440kg
最大離陸重量?5,500kg
内部燃料搭載量1,610リットル
エンジンブリストル・シドレーオーフュース 803ターボジェット×1基
推力22.2kN(5,000lbf)
最高速度1,075km/h
最大巡航速度650km/h
航続距離1,150km
上昇限度13,100m
最大戦闘半径320km
上昇率30m/s
翼面荷重331kg/
推力重量比0.42
固定武装ブローニングM2 12.7mm機関銃×4挺(弾数:各300発)
DEFA550 30mm機関砲×2門(ルフトバッフェ向けG.91R/3のみ)
兵装翼下のハードポイントに680kgまで搭載可能
マトラロケットポッド×2基(SENB 68mmロケット弾×19発)
またはヒスパノ SURA R80 80mmロケット
爆弾類
ガンポッド
ドロップタンク


G.91Y
種別攻撃機
主任務攻撃・偵察
主契約社フィアット
初飛行1966.12.27(試作機)
乗員パイロット1名
全長11.67m
全高4.43m
翼幅9.01m
翼面積18.13
翼型root:NACA 65A112、tip:NACA 65A111
空虚重量3,900kg
総重量7,800kg
最大離陸重量6,700kg
エンジンGE J85-GE-13A?アフターバーナー付きターボジェット×2基
エンジン推力12.1kN(ドライ推力
18.15kN(A/B使用時)
最高速度マッハ0.98
1,110km/h(高度10,000m)
フェリー航続距離3,400km(ドロップタンク付き)
上昇限度12,500m
上昇率86.36m/s
翼面荷重480kg/
推力重量比0.43
固定武装DEFA550 30mm機関砲×2門
兵装主翼下パイロン4箇所に最大1,814kgまで搭載可能


派生型

  • 単座型
    • G.91:
      試作および先行量産型。
      一部の電子機器を搭載していない。

    • G.91A:
      STOL実験機型。1機のみ製造。

    • G.91PAN:
      フレッチェ・トリコローリ向け。前量産型を改修して制作された。
      スモーク発生装置を搭載している。

    • G.91R/1:
      イタリア空軍仕様の攻撃機/偵察機兼用型。
      機首に偵察用カメラ3基を搭載している。
      固定装備はブローニングM3 12.7mm重機関銃×4挺。
      主翼の[[ハードポイントが4箇所に増設されている。

      • G.91R/1A:
        G.91R/1の航法装置を改良した機体。

      • G.91R/1B:
        G.91R/1の機体構造を強化し、チューブレスタイヤなどを採用した機体。
        設計当初はG.91R/6と呼ばれていた。

    • G.91R/2:
      フランス空軍仕様の単座偵察・攻撃機型。計画のみ。

    • G.91R/3:
      西ドイツ空軍仕様の単座偵察・攻撃機型。
      固定武装がDEFA550 30mm機関砲×2門に変更されている。
      後に一部の機体がポルトガル空軍に売却された。

    • G.91R/4:
      単座偵察・攻撃機型。
      機体は西ドイツ空軍仕様のG.91R/3と同じであるが、固定武装はイタリア空軍仕様のG.91R/1と同じブローニングM2 12.7mm重機関銃×4挺を装備している。
      元々はギリシャ及びトルコ向けに提案されていた機体だったが、両国とも導入をキャンセルしたため、既に製造されていた50機が西ドイツに納入された。
      後に40機がポルトガル空軍に売却された。

    • G.91R/5:
      ノルウェー空軍仕様の単座型。計画のみ。

  • 複座練習型
    • G91T/1:
      イタリア空軍仕様の複座練習機型。
      12.7mm重機関銃が2挺に、ハードポイントが2箇所に削減された。

    • G91T/2:
      フランス空軍仕様の複座練習機型。計画のみ。

    • G91T/3:
      西ドイツ空軍仕様の複座練習機型。
      固定武装にDEFA550 30mm機関砲×2門を搭載するなど、一部の搭載機器が変更されている。
      後にポルトガル空軍に売却された。

    • G91T/4:
      イタリア空軍仕様の改良型。
      F-104と同型の「NASARR」FCSレーダーを搭載する。計画のみ。

  • 機体設計・エンジン改良型
    • G91Y:
      イタリア軍の要求を受けて大幅に設計を見直した機体。
      エンジンはGE製のJ85?ターボジェットを双発で搭載。推力を63%向上させた。
      エンジンの片方を停止させて巡航する機能と、従来の約2倍の容量を持つ燃料タンクにより、航続距離が大幅に向上。
      また巡航時には片方を停止させて燃料を節約できる。
      機体も一回り大型化され、兵装搭載量も強化されている。
      また、アビオニクスも大幅に改良され、コックピット装甲が施されている。

      西ドイツ空軍仕様のG.91R/3と同様、固定武装にDEFA550 30mm機関砲×2門を装備している。
      しかし、本機と同じくJ85エンジンを搭載するF-5A/Bが広く普及していたこともあり、輸出は全く振るわず、イタリア空軍向けに60機が製造されたに留まった。

      • G91YT:
        G91Yの複座練習機型。計画のみ。

      • G91YS:
        スイス空軍仕様。
        提案のみで1機がデモ用に製造されたが採用されなかった。


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